「9章」 122話 ヴォルストVS女神 『闇の奢り』
真実の冒険 「9章」 122話 ヴォルストVS女神 『闇の奢り』
あらすじ
DN帝国本部に到着したガイア達の前に
DN帝国の秘密兵器<ジェノム0>が出現し次々とガイアの援軍(飛空艇)を破壊していく。
DN帝国一勢は勢力を増すように見受けられたが
DN帝国中心地である赤い高層ビルに3幻神の一人<女神>が突如降臨。
女神の目的はDN帝国が保持する「マスターエメラルド」の強奪であった。
DN帝国総裁である<ヴォルスト>は女神へジェノム0を突撃させるよう
ジェノム0の生みの親、<ブレイン>へ命じた。
命じられたジェノム0の自爆攻撃により、女神に致命傷を負わせる予定であったが
女神自身の治癒能力により回復してしまう。
女神は怒り、ヴォルストの近くへ向かう。
ヴォルストVS女神の戦いが始まる。
ーーーーーDN帝国総裁室 屋上ーーーーー
高層ビルの総裁室は屋上とつながっており、ヴォルストは屋上へ向かった。
そして上空に浮遊している女神に対し戦闘態勢をとった。
女神は自分自身の武器である「槍」の先端から大きな水玉を生成し、ヴォルストへ飛ばす。ヴォルストは自分自身の武器「大剣=ダイダロス」に闇をまとわせ水玉をはじき飛ばす。
水玉は真っ二つになり左右にわかれて落ちていった。(落ちた先の建物が壊れていく)
すぐさまヴォルストはダイダロスを左右に振り闇と斬撃をとばすことで女神へ攻撃する。
女神は攻撃をよけるのに精いっぱいとなっていた。
ダイダロスによる連続攻撃を冷静に紙一重でよけている。
1分はたっただろうか、お互いの均衡は変わらない状態が続いている。
「闇を具現化する」
ヴォルストは大剣にまとった闇を開放し、煙のようにさせ女神にまとわりつかせた。
女神の表情が少し苦痛となる。
「なんだこれは」
闇は女神をしめつけるようにまとわりついている。
闇に対し女神は自分自身を治癒能力で回復を図るが
この回復量をヴォルストの闇の力が上回っているように見受けられる。
闇は女神を包み込み、黒いボールのような形とさせた。
黒いボールは動かない。
ヴォルストはダイダロスの斬撃で黒いボールをたたき割る。
黒いボールは卵のように割れ、割れたかけらが屋上から回りにふりそそいだ。
かけらは高圧縮の闇のようなもので、かけらの落ちた場所は腐敗していく。
黒いかけらに当たったチャオは酸がかかったような痛みだと叫んだ。
たたき割れた黒いボールの中にいた女神はボロボロの姿で宙に浮いていた。
宙に浮いてはいるが意識はないように何も動かない。
「終わったか」
いや、そんなはずはない。
屋上からヴォルストは女神に対し思う。
すると、女神が今度は瞬時にヴォルストに対し槍から「闇」を放出させまとわりつかせた。
不意をつかれたヴォルストが今度は闇にしばられるような形でうごけない。
ヴォルストは必至にもがくが全くうごかないように見える。
「この闇の威力はいったい、、、」
女神に対してヴォルストは発言する。
「私の使う属性言わなかったかしら。 闇よ。」
女神はヴォルストの闇をすべて吸収していたようだ。(ボロボロのみためも装いである)
ヴォルストへさらに闇をまとりつかせた。
ヴォルストは意識を失いそうになるが、
ダイダロスをふりかざしまとわりついた闇をはがした。
しかし、ヴォルストへのダメージは大きくヴォルストの呼吸が乱れる。
女神は追撃をやめない。
槍から大きな水玉を乱発する。
乱発した水玉は浮遊する黒いかけら(闇を)をまとわりつかせふりそそぐ。
水玉の攻撃をヴォルストはかろうじてダイダロスではじきとばし、
致命傷を負わないようにしていた。
高層ビルは闇の影響と水玉の水圧によりしだいに破壊されていく。
高層ビルだけではない、周りの建物も水たまりにより徐々に破壊されていった。
この攻撃により、高層ビル付近にいたDN帝国兵士が異変にきづいた。
「まさか、DN帝国側が押されているのではないか、、、」
戦闘している一人の兵士が次々と破壊される建物を見てつぶやいた。
DN兵国たちはこの状況を予想していただろうか。
不安が次々へと如実になる。
ブレインの命令によりジェノム0も女神へ自爆攻撃をつぎつぎとしかけていくが、
人工チャオかつ、攻撃パターンは単純であるため女神には次第に通用しなくなっていった。
※通用しない=攻撃を見切られる。
これほどまでに三幻神の強さは異常なのだろうか。
一度鬼神とヴォルストは交えているが、今回のヴォルストの苦戦をみると鬼神もまだ余力を残していたのではないかと考えさせられる。
ジェノム0は次々と女神に破壊され、いろいろな破片がDN帝国にふりそそぐ。
当初はガイア達との戦争であり、力は明らかにDN帝国が上の予想であったが
ガイア達への援軍の登場、世界政府の介入、女神の登場で
押されているのはDN帝国であることは間違いない。
「(このままではDN帝国は崩壊してしまう)」
ヴォルストは女神の情報をしらずに闇を利用したことで失敗を起こしてしまった。
自分のおごり、自分の戦略ミスのせいで裏目にでていることを感じていた。
しかし、このままでは終われない。
自分の命果ててもこの築き上げた帝国を守る使命があると。
ヴォルストは決断する。
必死に抵抗し続けるヴォルストの頭の中に最後の手段が浮かんだ。
マスターエメラルドを使用し女神を破壊する。
124話へ続く。