「8章」 100話 ガイアVSドラゴ 「風と炎を纏う拳」

ドラゴはその場に立ち止まって何か集中しているようだ。
ドラゴの両手と両足にまとった風はいつのまにか体全体を包む風となっていく。


ガイア「(風をまとった・・・・。)」
ドラゴ「風を纏い・・・・俺様の本当の武術はこれからだ」


ドラゴは口から炎を吹いた。
その炎はドラゴに纏っている風と一体化し、炎の風がドラゴの体全体をつつむ。


ドラゴ「行くぞ!!」


ドラゴはガイアに向かって突っ込む。
ガイアも『白のツルギ』に剣を変換させて構えてドラゴの突進をガードするが、炎の風の影響か、熱さと風圧で簡単に吹っ飛ばされた。
威力はさっきの風とは比べ物にならないくらい高いものになっていた。
風をまとった炎がガイアの体に浸食すようとするが、ガイアは『白のツルギ』の効果を利用して炎を無効にする。
それでもドラゴはガイアに向かってガードなど考えないで攻撃を続ける。
理由は炎の風が体全体を纏っていることでガードの役割もしているのだ。
ガイアは自ら必死で逃げて回りの倒れていない木に隠れる。
炎の風は『太古の森』の木を少しずつ燃やしていく。


ガイアは木に隠れながらドラゴの動きを考える。
まさか炎を口から吹くとは『ドラゴンの血』を受け継いだ能力か。それに威力がさっきより上がっているな。
あとこのままだと森が炎で焼きつかれてしまう。
どうやってアイツに攻撃する?
あの全体に纏った炎をどうやって解決する?


ドラゴ「見つけたぜ」


ドラゴはガイアの真上にいた。
上からの攻撃をガイアも剣でガードしようとするが、ドラゴは最初に口から炎を吹いてガイアにけん制する。
ガイアの目の前は剣で炎が飛び散った感じになり、後ろのドラゴが見えない状態にあった。
そして炎が消えた後、後ろのドラゴはいなくなっていた。
ドラゴはガイアのすぐ隣にいたのである。


ガイア「(しまった!!)」


ガイアの体がドラゴの次の攻撃を剣でガードしようとするが、脳がそれを感知してから体を反応させるには遅すぎた。
ドラゴはすでにガイアに攻撃を仕掛けていたのだ。
ドラゴの『拳』は炎と風が纏わり、さっきの風を纏った拳より大きいものになっている。
拳はガイアのお腹部分に直撃する。


ガイア「がぁぁぁあああああ!」


ガイアはかなりの勢いで吹っ飛んで離れた場所の大木に体を撃ちつける。
その際、内出血だろうか。体のいたる部分から血が噴き出し頭を強く強打した。
そのままクラクラの状態になり、ガイアは気を失って倒れてしまう。
また炎はどんどん木を燃やして地上の体温を上げていった。


ドラゴ「俺様はついに炎と風の拳『ドラゴンブレッド』でガイアを倒すことができたのか・・・」
ガイア「・・・・」


ドラゴは倒れているガイアに近付いていく。
ガイアは死んでしまったのか・・・?


続く。

このページについて
掲載日
2010年3月4日
ページ番号
283 / 310
この作品について
タイトル
真実の冒険
作者
土星(サターン)
初回掲載
週刊チャオ第107号
最終掲載
2021年6月29日
連載期間
約17年3ヵ月12日