「8章」 98話 ガイアVSドラゴ 「太古の森の戦い」
話は変わり、セヴンは小型の飛行船に乗ろうとする。
オキス達は全員別の飛行船でたったいま発進したところだ。
セヴンはガイアを捜すために単行動で行動をしているのである。
セヴン「ガイア・・・絶対に見つけて助けてみせる」
ヴォォォォオオン!
大きなエンジン音と同時に小型の飛行船は旅立った。
大型の飛行船ではないので半日もかからずに崩壊した『大結晶の絶壁』にたどり着けるはずだ。
ガイアの命は無事なのだろうか・・・・・・?
【太古の森】
場面は変わり、ここは太古の森。『大結晶の絶壁』の付近にある大きな森だ。
まわりは雪が乗っかった広葉樹林が多く、樹海のように方向すらわからないような森である。
失われた『忘却の森』も近くにあるようだ。
そこに2人のチャオが倒れこんでいた。
倒れこんで2日は立つだろうか・・・・・。
ガイア「ん・・・・・・・・・・なんだこの森!?」
ガイアは目を覚ます。どうやら大結晶の絶壁が崩壊してから運がよくこの場所に流れたようだ。
しかし2日間も気を失っていたのは驚きである。
同時にもう1人のチャオも気を取り戻した。
ドラゴ「くぅ・・・・・・なんだここは?」
ドラゴは頭を上げ、周りを見る。すぐとなりにはガイアがいた。
ドラゴ「くっぅ・・・・俺様はずっと気を失っていたのか・・・・・」
ガイア「それはわからない・・俺も今起きたところだ」
ドラゴ「そうか・・・・・・・なら!」
いきなりドラゴは自分の剣でガイアを斬ろうとした。
これにガイアはすぐさま反応し。後ろに体を倒し一回転して間一髪でドラゴの剣を避けた。
ガイア「いきなり攻撃とは・・・まだ意識もちゃんとあるかわからないし。それにここは天国かもしれないぜ?」
ドラゴ「俺様は天国へ行ってもお前を倒せればそれで充分だ。さあ立て、続きを始めるぞ!」
ガイア「起きてすぐ戦いとは・・・・・気がおきねえな!」
ドラゴはすぐに地面を立ち、ガイアに向かって剣を振り回した。
ガイアも上手い具合に体を左右にふり、体を回しながらも避け続ける。
少しドラゴとの位置をはなれた隙に、ガイアはジャンプして、自分の剣がある位置まで飛び剣をかまえた。
二人とも自分の剣があることは奇跡だろう。
間合いを取りながら距離を縮める両者。
いつでも剣が避けられる位置、当てられる位置を保つ。
ガイア「(こいつの攻撃は『大結晶の絶壁』でだいぶタイミングや動作をつかんだ。風の魔力のある剣はやっかいだが、避けながら間合いを詰めれば倒せる!)」
ドラゴ「だまってどうした?・・・・・・そうそう、俺様も本気でやろうとしていたのを忘れていた。」
ドラゴは自らいい感じの間合い崩し、後ろへと大きく後退する。
そして自分の剣を後ろに大きく投げ捨て、両手で今までみたことのないような構えをした。
ガイア「剣を使わないのか・・・・・?」
ドラゴ「俺様は元々剣なんぞ使わないのさ。生まれながらの『ドラゴンの血』を持っているからな。俺様のスタイルは・・・・【武術】だ!」
ドラゴは後ろの場所からいっきにガイアに向かって突っ込んでいく!
ガイアはドラゴに対して自分の2本の『青白のツルギ』を1本の『赤色のツルギ』に変えさせ、居合切りを試みる!
※『赤い色のツルギ』は相手のスピードに応じて攻撃ができる武器です。
ガァァァアアン!
ドラゴの素手とガイアの剣がまじえる!
ここでガイアはなぜかドラゴの素手の攻撃にふっ飛ばされ、横に大きく吹っ飛んだ。
よく見るとドラゴの手に風のようなものがまとっている。
ガイアは剣を地面に刺し、衝撃を押さえた。
ガイア「なんだその手・・・(風のようなものがまとっている。それに俺の攻撃も簡単にはじかれた、いや、むしろ力負けしてしまった)」
ドラゴ「この手が気になるのか?確かに普通のチャオでは自ら魔法を精製することは不可能。だが俺様の一族は違う!『ドラゴンの血』を受け継ぐ風を操るチャオなのだ!」
ガイア「なるほど・・・な。(レッドと同じような気質を持つものか)」
レッドも自ら雷を精製することができるシャドウチャオ。
それと同じような気質を持ち、風の魔法を精製することができるのがドラゴである。
ガイア「よくわかったぜ。だったらこれで勝負だ!」
ガイアの『赤いツルギ』は、今度は『白のツルギ』へと変化する。
二人の戦いは続く。