「8章」 94話 「救出」
セヴンが牢屋の中にいるチャオの前に飛び出した。
そこにいたのは3人のチャオ。
そう・・・プラム・ヴィラ・レイズの3人である。
プラムとヴィラはセヴンの事を知らないのでプラムは最初少し驚き後ずさりをしてしまう。
ヴィラは武器に手をかけ警戒をした。
ヴィラ「DN帝国の兵士か!」
セヴン「違う!僕はDN帝国の兵士ではない。銃を下すから武器を下してくれ」
レイズ「ヴィラ・・。これは私の仲間よ」
レイズは『やっと助けがきた』と、安心したような顔でセヴンにかけよった。
それを見たヴィラは武器を地面におく。
ただ、あっちは牢屋の中にいるので脱出はできなく、牢屋にかかっている南京錠のカギもないので外からも助けることができない状況にある。
セヴン「レイズ!よく無事だったね。正直なところDN帝国の兵士に殺されたのかと思ってしまったよ。」
レイズ「私のほうこそ驚きよ。セヴンは今までどこにいたの?」
セヴン「僕は忘却の森が消滅したときガイアのいる場所とは違う場所にいてね。それまで飛行船の修理を行っていた。そして『大結晶の絶壁』が崩壊したときにちょうどガイア達を助けることができてね・・・。話は長くかかる。今他のカタストロフの兵士が助けに来た仲間に報告しにいっている。それまでの事情を話そう」
プラム「レイズさん・・・・あの?この人は・・?」
レイズ「私達の仲間よ」
プラム「仲間!!・・・・・良かったです・・・・」
セヴンとレイズは牢屋の檻を対に二人で今の状況について語った。
セヴンが先に今までの状況を話す。
続いてレイズが状況を話した。
私達はこの場所に到着してからいきなり檻の中に投げ込まれたわ。
最初は武器で攻撃したんだけど、内側からは壊せない構造でね。
食料の援助もないし・・ただ牢屋にぶち込まれていたわ。でもほとんどを睡眠に費やしてあとはプラムの【治癒魔法】で空腹をしのいでいたの。
あと2日何も食べずにいたら死んでいたかもしれない・・・。
そうそう、私達は数時間前から起きていたわ。突然大きな音とDN帝国の兵士の叫び声などが聞こえてすごくうるさくて寝れなかったの。
この牢屋にチャオは1匹も来ることはなかったわ。
でも最初にセヴンの説明で話はつかめた。やっぱりこの『DN帝国秘密基地』で何かが起こったのは確実ね。
そしてガイアが今行方不明なのね・・・。とても悲しいわ。
しばらくして、さっき呼びに行った兵士がオキスのグループとレッドのグループをこの牢屋の前に集めた。
牢屋の中にいる3人を見つけオキスとジンとレッドは喜ぶ。
牢屋にかかっている南京錠をジンが自分の刀でぶった切った。
3人は牢屋からすぐ外へ出る。
ヴィラ「ジンさん!」
ジン「ヴィラ!無事でなによりじゃ!お前が死んではヒュウガ様に顔向けできないからな。」
ヴィラ「うぅ・・生きていてよかった・・みんな生きていてよかった」
ジン「おいおい泣くなヴィラよ」
ヴィラはみんな生きていたことに少しだけ涙を浮かべる。今思えばここに生きている仲間がいることは奇跡に等しい。
ただやはりガイアが現在行方不明なことだけが心残りである。
喜びの中、話を切り替え、オキス達とジン達が徘徊したところの情報を全員で交換し合った。
どうやらDN帝国のチャオはどこにも見当たらなかったらしい。
しかしオキス達がある会議室にあった書類のようなものを発見し、ここへ持ってきた。
会議室とは90話で使われた会議室である。
かどの端やある部分が少し燃えていたが、肝心な内容が書いてある場所は燃えずに残っていた。
オキス「俺が読んでみよう。」
オキスは書類を読み始める。
続く!