「8章」 92話 「鬼神VSヴォルスト 様子見」 [NEW]
鬼神「威勢だけはいいようだな・・。」
鬼神は大きく空へ舞い上がった。
飛距離は約高度20Mと言ったところか(チャオからすればだいぶ高い)
その高さから鬼神は口を開き、炎の玉をヴォルストに向かって放つ。
放たれた炎は隕石のごとく、ものすごいスピードで向かっていった。
ヴォルストはものすごいスピードで放たれた炎を上手く避けながら近くの崩壊していない建物の中に飛び込んでいった。
ヴォルスト「(きっと炎の玉によりほぼ一撃で建物は燃えるであろう。そして普通のチャオでは考えられない高度まで飛びやがった・・・・・・・・化け物だな。)」
『相手の特徴をつかむとしよう』
そう考えたヴォルストは守りを考え、自分の剣『ダイダロス』を振り回し【闇属性の衝撃刃】を発生させ、建物の隙間から鬼神に向かって放つ。
しかし、鬼神の飛んでいるところが高すぎるため、鬼神は余裕で衝撃刃を避けた。
鬼神「そんな攻撃じゃ我に当てることも無理だろうな。どれ、少しだけお前の実力を見させてもらおうか。」
鬼神は約高度20Mの高さからさっき放った炎の玉よりも早く下降し、ヴォルストが隠れている建物に向かって大きな鬼神の槍『レッドキングダム』を大きく振りおろした。
建物はものすごい大きな音を立て一瞬で破壊される。
これを読んでいたのか、ヴォルストの姿は建物の中にはいなかった。
ヴォルストはいつのまにか鬼神の背後に回り、剣を振って衝撃刃を鬼神に向かって放った。
だが、鬼神の動体視力は恐ろしく、この隙のついた攻撃にさえ反応し一瞬でその場からまた上空へと飛んでいた。
鬼神「どうやら冷静に戦いはできるみたいだな。だが我は空中戦では最強。お前に勝ち目はない」
ヴォルスト「(反応速度が異常だな。どうやって攻撃を当てればいいものか・・・。くそ!他の部下達は何をしているんだ!!)」
鬼神「考えごとでもしてるのか?」
ヴォルスト「!!」
ヴォルストが一瞬考えごと、いや相手を分析しているわずかな時間・・・コンマの間に鬼神は上空からいきなりヴォルストの目の前に現われた。
そして大きな槍『レッドキングダム』をヴォルストの体に向かって突き刺す!!
ヴォルストのような総帥レベルでも鬼神の超スピードの攻撃には間に合わなかった。いっきに血が噴き出し、ヴォルストの腹部に槍が突き刺さる。
鬼神「終わったな。雑魚が」
鬼神は槍を大きく振り、刺さっているヴォルストを抜くために壁に槍を叩きつけた。
壁には大きく血がつく。
壁の下には槍から落ちたヴォルストの体・・。このまま終わってしまうのか?
いや・・・終わらない。
私もあまりにも一瞬のできごとだったから避けることができなかった。
久しぶりにこの体に武器が刺さったわ。
だけどまだ死んじゃいない。私の魔力にかかればこんなえぐられた部分でさえ回復することができる・・・。
ヴォルストは立ち上がる。
そして突きささり、血がふきだした場所に手を当てる。するとその場所から光を放ち自らの傷を回復させていくのであった。
どうやらヴォルストはプラム(主人公の仲間)同様、とてつもない治癒の魔法が使えるようだ。
鬼神「魔力は相当なものがあるみたいだな。我の攻撃を受けて死んでいないチャオを久しぶりに見たわ。」
ヴォルスト「あと少し右に刺さっていれば即死だった。急所に入らない限り私は体を治癒することができる。さあ・・・続きの開始だ。もうお前の負けは確定したがな。これからが本当の戦いだ」
鬼神「何をばかなことを」
一体これはどういう意味なのだろうか?????
続く。