「7章」 87話 「助かる術2」
ジンの叫びにセヴンは戸惑う。
もし弾を発射した場合ジンを結んでいる縄は切れるかもしれないが弾をからだに喰らってしまう。これは死を意味する。
たとえ急所をはずれてもまともに銃弾を喰らってしまえば瀕死なのは確実である。
だが迷っている時間はない。
セヴンは懐からリボルバーをだしジンに標準を合わせた。
セヴン「絶対に死なないでくれ!!助かる術を君に託す!」
セヴンは自分のリボルバーをいっきに連射する。
中身は6発の銃弾、それがジンめがけていっきに飛んでいった。当たるまで1秒もない。
この時、ジンはある策を考えていた。
もともとジンの瞬発力、動体視力が並のチャオに比べて数段上の領域である。
その動体視力の力でほんの一瞬、ほんの一瞬だが3弾中1つの弾筋を読み取った!
ジン「!!」
ジンは体を反転させて超ギリギリの距離で弾を縄にかすらせるようにして縄を切った。しかし残りの2つの弾は1つが外れ、1つが腕に命中してしまう。
多少のリスクはもともと計算の上、ジンはハイリスクハイリターンの賭けを成功させた。
すぐさま刀を取り、弾が命中した腕をかばいながらジンはオキスとレッドの縄をはずした。
オキス「無茶しすぎだぜジン。(なんで銃の弾を縄に当てられるんだよ。)」
レッド「でも助かったぜ!それより早くあの飛行船に乗り込もう!」
すぐに垂れ下がった縄にレッド・ジン・オキスはロープにぶら下がり,セヴンはまた操縦室に乗り込みオートから手動に切り替える。
その時、いっきに大結晶の壁が急激に崩壊していった!
壁は例をだすとガラスの壁が割れたような感じである。3幻神が誕生した時の衝撃により大きな岩の固体全体にヒビが入り、今になってそれがバラバラになって大きく割れ始めたのだ。
セヴン「間に合うか!?」
セヴンは操縦器を上へとばすように力をかける。
体の重心を全て操縦器に傾けた。
飛行船は大きく上に飛んでいくが、ちょうどぶらさがっているロープの場所がもろに第結晶の絶壁崩壊の影響を受けていた。
レッド「体がしびれる!というかこのっロープに壁の破片があたったら俺らロープがきれて死ぬんじゃないか!?!?」
オキス「壁の破片が体にさっきから当たるんだが!!」
ジン「やばい!上のロープが!!!」
レッドとオキスは上を向く。
すると飛行船とロープが結んでいる場所が切れかかっていた。
むしろ3人分の体重がロープにかかっているため切れるのは時間の問題である。ここで落ちてしまったら確実に即死。
あと少しの距離、この状況を打開することは可能か・・・・・?
続く。