「7章」 85話 「生きていたチャオ 奇跡の飛行船」
真実の冒険「7章」 第85話 『生きていたチャオ 奇跡の飛行船』
オキス「(この状況にセヴンがいれば・・・・・・)」
オキスは意識が少しおぼろながらも状況を把握していた。
セヴンがいれば飛行船があり脱出できる。しかしその考えはあまりにもあり得ない考えである(セヴンは古代の神殿で消えたため)
今ジン・レッド・オキスは縄に縛られ身動きがとれない状態になる。
ジン「ここで我も朽ちていくのか・・・」
レッド「あきらめるなジン!まだ終わったわけじゃない!俺の電撃でこんな縄・・・!!」
レッドは自分の使える魔法「雷」で縄を焼こうとしたが、雷をだせる魔力はもうなくなっていた。
ドイル「フハハハ!残念だったな。そうだ、この二人は捕虜として預からせてもらう!・・・・・まあ最終的には死刑台に送らせてもらうがな!」
ジン「レイズとヴィラか!!・・・・・・・貴様!」
ドイルは他の場所で縛られていたレイズとヴィラを自分たちの飛行船に乗せる。
かなりの犠牲をだしてしまったダークネス帝国であったが、とりあえずは幹部と総帥の命は取り留め、最悪の事態を避けることはできた。
飛行船は離陸し、そのまま大きく空へと飛んで行ってしまう。
オキス・ジン・レッドはただ飛行船を眺めるしかなかった。
瓦礫はどんどん落ちてくる。
この大きな結晶の絶壁で誰にも報告されず瓦礫に押しつぶされ生き埋め・・・それが彼らの人生になってしまうのか。
3人はもう言葉をださなくてもわかるようにただじっと上を眺めているしかなかった。
「ドドドドドド・・・・・」
途方にくれる3人の耳に何かが動く音が聞こえた。
だんだんとそれは近くに聞こえてくる。
レッド「なんだ・・・この音・・・・・(とうとう幻聴が聞こえてしまうまでに)」
オキス「俺も聞こえる・・空からだ」
レッド「幻聴じゃないのか・・・・・・・ん?・・・・・・・・・・・・あれは・・・?」
レッドは何かの黒い物体が見えるような気がした。
逆光によってはっきりしたものはわからないが、とても大きな物体がこっちに近付いているのがわかる。
そしてその黒い物体の上からまた謎の物体が何かこっちに喋っているような・・・そんな気がする。
ジン「何かが我等に呼び掛けている・・・・・?」
ジンはあっちの声に集中する。
それは今まで聞いたことのあるような声だった。
そう・・・彼の正体は・・・・・・!
セヴン「83話ぶりの登場だぜ!早く掴まれ!ここから脱出するぞ!!」
声の正体は古代の神殿で亡くなったと思われたセヴンであった。
カタストロフの王が今彼らを助け出す!
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