第一章 ~マール星~ 七十一話 「情報交換」
全員が集合し、情報を交換することになったシャドウ達。
嫌な雰囲気が漂っている。
マッスル「・・・・・。なんか雰囲気悪いな。取り敢えず、俺の方から説明させてもらうな。」
静けさの中、マッスルがそれを破った。
シャドウ「構わない。」
マッスル「俺の方は、フェビストって奴に会った。かなり気楽な性格だったけど、アイツの闘気と実力はハンパじゃない。特徴は、形が俺に似ていてオレンジ色。ただ、目が赤かったな。一番の特徴は、額にあった赤い逆三角形かな。」
マッスルが言い終わるとともに、またの静寂。
話が進まないと思ったのか、シャドウが言った。
シャドウ「僕の方では、フェトムと名乗る者に待ち伏せをされていた。見た目は薄黒いナイツのような形だが、中身は別物だ。羽がコウモリのようだったな。あとは、マッスルの言うフェビストとやらと同様、目が赤く、額に赤い逆三角形があった。フェトム本人が言った事だが、黒幕はリバルと名乗る者らしい。」
バウス「リバルじゃと!?」
バウスは間髪入れずに大きな声を出し、立ち上がった。
シャドウ「何か心当たりでもあるのか?」
バウス「・・・・・スマン。他の奴の話を聞いてからにしよう。」
バウスはゆっくりと座り込んだ。
ナイツ「バウス・・・・・・?じゃあ、僕の方も説明するね。確か、フェダカって言う奴だったよ。姿形は僕と殆ど同じだけど、色は真っ黒。羽が色んな色の炎みたいだったね。シャドウ達が言う奴等と同じで、目が赤くて、おでこに赤い逆三角形のマークがあったよ。」
エイリア「私の方では、フェシクって言うチャオだったよ。見た目は、鮫みたいなヒレが何個かあって、黒と薄い緑があるチャオで、目が赤くて、額に赤い逆三角形のマークがあったよ。・・・・・・ナイリアは?」
エイリアは、何か沈んでいるように見えたのかナイリアに声をかけた。
ナイリア「私は・・・・・・・。最後でいいよ。」
ナイリアは下を向いたまま言った。
ラルド「私の方は、フェルフと名乗る者だった。緑色のシャドウのような姿だったが、みんなのと同様、瞳が赤く、額に赤い逆三角形のマークがあった。あと、鋭い爪と牙を持っていたな。私が見た感じでは、スピードが優れていたな。」
ラルドが言い終えてしばらくすると、バウスが口を開いた。
バウス「ナイリアちゃん・・・・・・ワシが先で良いか?」
ナイリアにそう聞くと、ナイリアはコクリと頷いた。
バウス「そうか・・・・・・・。じゃあ、説明するぞ。ワシとラインのところでは、黒くて光沢がある女子(おなご)のチャオと会った・・・・・・。ラインの頭に触れたと思ったら、ラインがいきなり倒れたんじゃ・・・・・・・。力を試したかっただけだから、行っていい、と言われて此処に辿り着いたのじゃが。それどころか、ラインに魔法をかけて、体重をなくして、ワシに運んで行って、と言ったんじゃ・・・・・。確か、ダーククリスタルと名乗ったぞ。」
その言葉を聞いたシャドウ達は、目を丸くして驚いた。
シャドウ「な・・・・・!ダーククリスタルだと・・・・・・!」
バウス「・・・・・・そうか。何処かで聞いた名前かと思ったら、以前にシャドウ達が言っていた、あのダーククリスタル・・・・・・か。何を考えているかは知らんが、恐ろしいチャオじゃ・・・・・・。」
シャドウ「なんて事だ・・・・・!何故奴がこの星に・・・・・・。」
そして、また静けさが訪れる。
シャドウ「また・・・・・・。また、大変な旅になるが、本気でやるしかない。」
マッスル「シャドウ、みんなちゃんと本気だぜ。誰だろうが、俺達の力で倒しちまおうぜ。」
ラルド「その通りだ。リバルも、ダーククリスタルも倒すべき者と言う事は確かだ。」
マッスル「行こう、と流れ的に行きそうだけど、ナイリアの話をまだ聞いてない。」
すると、全員がナイリアの方を向いた。
ナイリア「・・・・・・。私の方では・・・・・・ゼオがいた・・・・・・。」
シャドウ「!」
その言葉に、また全員が驚いた。
シャドウ(この星に何が・・・・・・・!!)
続く