第一章 ~マール星~ 七十二話 「リバルとゼオ」
ナイリアの言葉に驚くシャドウ達。
シャドウ「ゼ、ゼオだと・・・・・・・・・!それで、どうなったんだ?」
シャドウは、ナイリアの暗い表情から、何か良い方の言葉が出てくるとは思えなかったが、今後のためにと聞いてみた。
ナイリア「リバルのお陰で覚醒した、って・・・・・・。それに、額に赤い逆三角形があって、赤いオーラが出てた・・・・・・。」
シャドウ「常に覚醒状態・・・・・・。そして、額に赤い逆三角形・・・・・・・か。今回は本当に味方じゃなさそうだ。」
マッスル「おいシャドウ、まさかゼオを・・・・・・!」
マッスルは迫った表情で、シャドウの肩に手をかけて言った。
シャドウ「いや、出来るだけ良い方法も考えるが、それは旅の途中で奴等について知らないと決定は出来ない。」
その言葉に、マッスルは言葉を詰まらせた。
バウス「そうじゃ・・・・・・。リバルについてじゃが・・・・・。」
バウスが言おうとした時、倒れていたラインがゆっくりと上体を起こした。
ライン「ク・・・・・・リバルが、どうしたって?」
バウス「ライン、大丈夫か?」
バウスは、ラインのもとへ歩み寄った。
ライン「あぁ。単に気絶していただけかも知れねぇ。それで、リバルが何だって?」
バウス「奴が復活したかも知れない・・・・・・。それで、リバルのことを今からシャドウ達に説明するところじゃ。」
するとラインは、バウスに手の平で「いい。」と言うかのように振舞った。
そして、ラインは立ち上がり、真剣な表情で言った。
ライン「シャドウ、俺が説明する。」
シャドウ「あぁ、頼む。」
ライン「リバルは・・・・・・。バウスの弟、バウルの最強のメカだ。」
バウス「・・・・・・・・・。」
ライン「バウルは、バウスと違って本当の悪、この星そのものを欲し、悪事を行った純粋な悪だ。」
シャドウ達は静かに聞いている。
そして、少しずつ闘志を燃やし始めている。
ライン「俺は、バウスと協力して倒しに行った。そして、見事にリバルを、合体していたバウルごと倒した。奴の影響がマール星全土に及ぶ前に倒したから、それ程大きな被害は出なかったが、リバルの戦闘力は半端じゃない。だけど、今度の敵は前より強い。もしかしたら、リバルも戦闘力を上げてるかも知れない。これ以上被害を拡大させないために、本気で倒しに行こう。」
シャドウ「なるほど・・・・・・。大体は理解した。そのためにも、早く荒野へ行かなければ。」
バウス「待ってくれ。」
ギルダンタウンの方を向いたシャドウを、バウスが止めた。
バウス「さっきの話を聞いていたところ、ゼオと言うのがいたが・・・・・・。」
シャドウ「ゼオを知っているのか。」
バウス「いや、もしかしたらだが・・・・・。ラインは知らないと思うが、バウルにはリバルを作る前、バウル自身が究極の破壊神と呼んでいたメカがいた・・・・・・・。」
ライン「知らねぇな・・・・・・。戦ったこともねぇし。」
バウス「その究極の破壊神の名前が、マーク・ゼオなんじゃ。言ってみれば、リバルの兄弟に当たる奴じゃ。」
シャドウ「それが今のゼオかも知れない、と言うのか?」
バウス「そうじゃ・・・・・。マーク・ゼオは、バウルが力を注いで作ったメカなんじゃが、力を注ぎすぎたんじゃ。戦闘力が上がりすぎた故に、バウルは制御出来ないと思って、起動させる前に宇宙に飛ばしたんじゃ。」
ライン「そんな奴がいたなんて・・・・・・。」
シャドウ「・・・・・。分かった。それも視野に入れて行動しよう。」
マッスル「畜生・・・・・!」
マッスル達は、今までに無い、変に悔しい気分になった。
続く