第一章 ~マール星~ 七十三話 「荒野へ・・・」
ショックと悔しさで嫌な雰囲気を漂わせている仲間達。
だが、シャドウだけは他の仲間達と違い、何かを考えているようだ。
そして、仲間達の方を向いて言った。
シャドウ「気を落としているようだが・・・・・・・。」
仲間達はシャドウの方を向いた。
シャドウ「最悪の場合と言うのは、最悪と言う事であるだけで、最善にするか最悪にするかは自分達の行動で変えられるものだ。下を向いて、その場ばかり見ているのではなく、少なくても前を向いて、その行動を起こす事が大事なのではないか?最後に言うが、ゼオは仲間だ。」
それを聞いた仲間達の目は、話を聞く前の目とは大分違っていた。
マッスル「全く、前向いて歩くなんて当たり前なのにな。」
ナイツ「当たり前の事が出来なくなったら何も出来ないからね。」
バウス「やっぱり、シャドウにはリーダーの才能があるのう。」
ライン「中々良い事言うじゃねえか。」
ナイリア「私も、一人で話を大きくしちゃって馬鹿みたい。」
エイリア「我が子に同じく。」
マッスル(どんな手抜き!?)
ラルド「そのままリバルとかも倒しちゃおうよ。」
シャドウ「また、今度同じような事があれば、僕の言葉を思い出してくれ。まだ旅は長いんだ。何があってもおかしくない。」
仲間達は頷き、荒野へ行くためギルダンタウンに入った。
以前とは違い、普通のチャオと少ないギルダン産のメカチャオで賑わっている。
シャドウ達は動く床で出口まで向かうが、その途中にいるギルダンのチャオはシャドウ達が通ると、御辞儀をする。
エイリア「礼儀正しいチャオばっかりだね。」
ナイツ「そうだね。」
そして、出口の門についた。
シャドウ「待て。」
シャドウは、仲間達を止めた。
マッスル「・・・・・・。出口の門の向こう側に誰かが寄りかかっている。凄い気だ・・・・・。」
その気はシャドウやマッスル以外の仲間達も感じ取っていた。
押されるような気ではない。
恐怖に包まれるような、冷えた気だ。
???「ククク・・・・・・。流石マッスルだな・・・・・・。早く、早く荒野へ来い。待ってるぞ・・・・・!」
すると、喋り終わると同時に気がなくなった。
シャドウ(あの声・・・・・・。いや、まさか・・・・・。)
シャドウ「行くぞ、覚悟は出来ているか。」
仲間達は頷き、歩き始めた。
続く