ひとりぼっち編 2話目(終)
「やーい、やーい」
今日も虐められ、泣くだけだった。
そんな彼の楽しみはテレビだった。
そこで、彼は運命的な出会いをした。
それは、テレビの番組・・・いや、チャオだった。
「俺の名前はルチフェルだ。なあ、この証知っているか?」
いきなり現れた、一匹のチャオ。
そういって見せた彼のフードには龍の手のマークがあった。
深夜深い、だが月のうっすらとした光でそれは分かった。
「これって・・・龍族の?」
「そうだ。龍族の証だ。」
彼は龍族とチャオ族の境目らしい。
そして、ルチフェルの名前でテイルスははっとした。
「もしかして、チャオ星の隕石衝突を守った、ルチフェルさん?」
そう。彼も又ヒーローだった。
「そうだ。おまえのその二本のしっぽが役に立ちそうでさ。
一緒に来て欲しいのさ」
え・・・と一瞬迷ったテイルス。しかし、次の言葉に、テイルスはついて行くことにした。
「おまえは、他の人より多いしっぽを持っている。
他の人より違うと言うこと。それは、
『他の人より違う生き方ができる』ということだ。
おまえは、それで空が飛べるのだ。気づかなかったか?」
そ、空が飛べる・・・他の人より違う生き方・・・
そうだ。自分は「冒険」に出かけよう!
大空に羽ばたこう!
そう・・・あのテイルスのように・・・・・・
次の日。いじめっ子が起きてきた。
しかし、そこにテイルスの姿は無かったという。
初めての冒険編に続く。