第１１話「空と、海の、狭間で」・後編

第１１話・後編


衝撃の事実を言われた、神楽坂ペアとルーティア嬢。
【ルーティア】「でも、そんな事をしたらあなただって・・・！」
【横山】「いずれ捕まるだろうからな・・・それぐらいなら死んだ方がいいさ・・・」

そう言うと、横山は後ろを向き、部屋から奥の方へと歩き出しました。

【横山】「地獄で会おう、ルーティア＝リネージュ！！」

そう言い、消えました。

【神楽坂】「ど、どうするんですか！？」
【ルーティア】「みんなに連絡しないと！」



【アインツ】「ジオグラビティーっ！」
【永川】「シャドウブラスターっ！」
永川とアインツの戦いは、アインツが地属性ということもあり、遠距離戦です。

【永川】（地属性の攻撃は盾じゃ防げない・・・避けるしかないか・・・）

しかし、敵はＳＥＶＥＮＴＨ　ＨＥＡＶＥＮ。いくら永川といえど、そう簡単にはいきません。
【永川】「ぐっ！」
攻撃が直撃。永川は下がります。
【サリア】「慶十郎！？」
【永川】「大丈夫だ！」

【永川】「ブラックレイっ！」
【アインツ】「甘い！グランドウォール！」
永川の攻撃も、盾で弾かれます。

【永川】（相手はチャオ・・・小柄だから攻撃を当てるのも難しい・・・オマケに飛べる・・・
　　　　　・・・ん？そうだ！奴は「飛べない」んだ！）
そう、アインツは「飛べない」のです。

地属性の魔術を発動するには、一旦地面に手を当てる必要があります。
つまり、飛んでしまうと地面がないため、魔術を発動できないのです。

すると永川は、スピードを上げて、移動します。アインツのまわりをぐるぐると回るように。
【アインツ】「避けようってつもりか？・・・それだけじゃ勝てねぇぜ？」

【永川】「今だ！ダークスライサーっ！」
地面すれすれに、魔術を放ちます。
【アインツ】「無駄だ！グランドウォール！」
確かに、その攻撃は盾で弾かれました。・・・しかし、その時永川は、既にその「裏側」へと移動していたのです。
【アインツ】「！？」
【永川】「シャドウブラスターっ！」
またも、地面すれすれ。アインツは避ける間もなく、直撃です。

【アインツ】「くっ・・・！」

アインツが一瞬怯んだところに、すかさず永川が飛び込みました。近接戦になれば、剣が使えない地属性の不利は明白です。
【アインツ】「ぐはぁっ！！」
永川の一撃が、アインツを吹き飛ばしました。

【アインツ】「お・・・おのれぇ・・・っ！」
と、そのアインツに、横山から通信が入ります。
【横山】『・・・逃げるぞ！』
【アインツ】「くっ、仕方がねぇ・・・分かった！」

【アインツ】「くっ、永川慶十郎・・・技術界の海に沈むがいいさ・・・！」
そう言い残し、アインツは隠し扉を開けて、逃げていきました。
【永川】「待てっ！」
そこに、ルーティア嬢からの通信が。
（基地に入る時に、簡単な通信装置を全員がつけています）
【ルーティア】『永川さん、大丈夫ですか！？』
【永川】「・・・ああ、どうしたんですか？」
【ルーティア】『この基地、あと１０分で爆発するわ！逃げて！』
【永川】「な、何だって！？分かった！」
通信を切ると、永川はサリアを連れ、来た通路を走って戻り始めました。


【川島】「・・・あったわ、コバルトポール！」
部屋に転がり落ちていたコバルトポールを、川島が拾い上げました。
【木更津】「良かった・・・でも、どうしよう？」
【サララ】「とりあえず、リネージュ先輩に連絡を・・・」
と、思ったその時、ルーティア嬢から連絡が。内容はもちろん、時限爆弾の件。

【川島】「ま、マジ！？」
【ヴァレイユ】「どうするのよ！？」
【木更津】「とりあえず、出口を探さないと・・・」
今来た道を戻ることもできましょうが、かなり奥の方まで入ってしまっていて、迷う確率の方が高そうです。

すると、川島がその部屋であるものを発見。
【川島】「・・・ん？これって・・・エレベーター？」
【木更津】「って、何ですか？」
【川島】「・・・これなら、逃げれるかも！」
ボタンを押して、しばらく待つと、開きました。全員乗ります。
川島が一番上の「Ｒ」のボタンを押すと、扉は閉まり、ゆっくり上がりだしました。



紀流院とロルフィーヌがきょうじゅを追って着いた場所は、庭。
ミサイルが所狭しと並んでいるなか、１つのミサイルの前で止まりました。
【紀流院】「・・・これは？」
【きょうじゅ】「人物追跡ミサイルじゃあ～っ！」
・・・読んで字の如く、です。

【きょうじゅ】「ここに写真を貼って・・・３、２、１、発射～～～っ！！」
きょうじゅがミサイルにルーティア嬢の写真を貼って、ボタンを押した次の瞬間、轟音と共にミサイルが発射しました。

【ロルフィーヌ】（こんなもので・・・本当に大丈夫なのか？）
【紀流院】（し、知るかよっ！）

　　　　　　　　　　　　　　　　　来週へ続く