第11話「空と、海の、狭間で」・前編

ルーティア嬢の掛け声と共に、一斉に飛び出した主人公たち。・・・しかし。

【川島】「ちょ、ちょっと!?どんどん兵士が出てくるわよ!?」

飛び出したはいいが、囲まれてしまいました。

【ルーティア】「・・・そうだ!」


魔術師狂想曲(マジシャン・ラプソディ) 第11話「空と、海の、狭間で」


【ルーティア】「ぴーた君、ここはお願い!」
ルーティア嬢は、ボディーガードのオモチャオ、ぴーた君に頼みました。
(7話での登場以降、1回も出していませんが、いつも彼女の横にいます。
 彼女にチャオのパートナーはいませんが、パートナーのように大事にしています)
【ぴーた君】「了解・・・」

【神楽坂】「オモチャオ1体で?」
【カナル】「知らねぇのかよ、ぴーた君はただのオモチャオじゃないんだって。」

【ルーティア】「それじゃ、行こっか!」
と、彼女は近くの扉を開けて、中へ。神楽坂たちも、次々と中へ入っていきました。

・・・残ったのは、ぴーた君1体。兵士に囲まれています。

【ぴーた君】「目標、確認。・・・排除。」



【紀流院】「・・・着いたぞ、きょうじゅの家だ!」
【ロルフィーヌ】「・・・だから、この華麗なる僕は・・・な、なんだと!?」
ロルフィーヌが文句(しかし後半は自慢話)を言っているうちに、きょうじゅの家に到着してしまいました。
最初から紀流院を振り払えばよかったものを。

【紀流院】「お~い、いるか~?」
玄関から呼びかけます。今日は日曜の昼間。普通なら、家にいるはずです。
(最も、きょうじゅのことですから分かりませんが)

【きょうじゅ】「うるさいのぉ。・・・なんじゃ?」
・・・普通に自宅にいました。奇跡です。親子30年振りの再会でゲストパネラー全員号泣しちゃう程の奇跡です。
【紀流院】(・・・それって凄いのか凄くないのかよく分かんねぇ)
・・・コホン。

【きょうじゅ】「あー、地味地味マン(紀流院)と緑の電球(ロルフィーヌ)じゃな?」
【ロルフィーヌ】「き、貴様・・・」
そりゃ、キレます。
【紀流院】「落ち着けロル公!ルーティアちゃんを探すのが先だ!こんなボケじじいくらいいつでもブッ飛ばせるだろう!」
【ロルフィーヌ】「くっ、それもそうだな、仕方がない・・・」
・・・何とか納得させました。半分無理矢理。

【きょうじゅ】「とりあえず、入るがいいぞい。」

【紀流院】「は、はあ・・・」
なぜか、中に案内されました。



【ルーティア】「オッケー!」
ルーティア嬢が合図をして、全員前へ。通路を進みます。
敵の兵士がたまに出てきますが、彼女の射撃の腕の前には無意味です。

【川島】「あたしらがコレ持ってる意味あんのかな・・・?」
と。
【ルーティア】「だいぶ奥に入ったみたいだけど・・・!?
        わ、分かれ道!?」
そりゃ、建物ですから、いつかあるでしょう。二手に分かれています。

【神楽坂】「どうするんですか?」
【ルーティア】「うーん・・・分かれよっか!」
【カナル】「でも、どうやって?」
4組+ルーティア嬢。どこか中途半端です。
【ルーティア】「・・・神楽坂くん、カナルくん、あたしと一緒にいい?
        永川さんとサリアさん、木更津さんとヴァレイユさん、川島さんとサララさんでどうかな?」
一見偏ってるようには見えますが、実力配分的には問題ないでしょう。
【永川】「分かりました・・・どちらにします?」
【ルーティア】「う~ん・・・右!」
【永川】「では、左に行きます。」

・・・こうして、それぞれ別の方向に走り出しました。


【川島】「ちょ、ちょっと待って!兵士がいるわ!」
曲がり角で、2組を止めます。
【木更津】「ど、どうするの!?」
【川島】「やるしか・・・ないじゃない!」
そりゃまぁ、そうです。

【川島】「ええいっ!」
・・・かといって、いきなりプロの兵士と銃撃戦に持ち込みますかねぇ。
仕方なくサララも飛び出し、空中を飛び敵を撹乱します。
そのおかげで、兵士を撃破。

【ヴァレイユ】「すごーいっ!」
【川島】「し、死ぬかと思った・・・」
だったら最初から飛び込まないで下さい。


【ルーティア】「あ!扉だ!」
こちらは分かれて数分後、現れたのは大きな扉。忙しいらしく、鍵はかかっていないようです。
早速、両側について、
【ルーティア】「せーの!」
の合図で、扉を開けました。


【永川】「これは・・・扉?」
あれから数分後、3組の前にも、やはり扉。
【木更津】「あ、開かないよ?」
木更津が引っ張ってみますが、動きません。
【サララ】「おそらく、暗証番号式なのでしょう・・・涼子、どうする?」
【川島】「拳銃撃ったら厄介なコトになりそうだし・・・永川さん、魔術で壊してみてくれませんか?」
・・・それも邪道では。
【永川】「分かった・・・インペリアルソード!」
しかし永川はそれをすんなり聞き入れ、魔術で大剣を作り、扉に向かって振り下ろしました。



こちらは、基地の地上。
【兵士】「な・・・なんてオモチャオだ・・・ぐは・・・」
【ぴーた君】「任務・・・完了・・・」
・・・ちなみに、一撃です。

<中編に続く>

このページについて
掲載号
週刊チャオ第193号
ページ番号
32 / 78
この作品について
タイトル
魔術師狂想曲(マジシャン・ラプソディ)
作者
ホップスター
初回掲載
週刊チャオ第182号
最終掲載
週刊チャオ第227号
連載期間
約10ヵ月12日