第10話「そこに、あるもの」・後編

第10話・後編


【ルーティア】「はい、これ!」
と、神楽坂ペアと、川島ペアにそのものを渡しました。

【川島】「これは・・・拳銃!?」
そう、拳銃。あわせて4丁。

【ルーティア】「魔術、こっちじゃ使えないんだっけ?一応、軍の基地へ突っ込む訳だし、一応持ってなきゃ。」
【神楽坂】「そ、そうだけど・・・」
【ルーティア】「使い方、分かる?」
【カナル】「んなもん、こうやって・・・」
カナルはいきなり、拳銃を構えて、引き金に指をかけます。
【ルーティア】「ちょ、ちょっと待って!撃っちゃう撃っちゃう!!」
【カナル】「え!?」
【神楽坂】「お、おい!?」
・・・しばらくお待ち下さい。

【ルーティア】「そういえばこれ、すぐ撃てるように弾も入ってたんだ・・・」
【神楽坂】「い、一瞬どうなるかと思った・・・」
何とかセーフ。

【木更津】「・・・あれ、チャオに指なんてあったっけ?」
・・・ボケ役が突っ込まないで下さい。というか、そこを突っ込むと物語が成立しなくなるので、できれば無視の方向で。


と、その時。
【ルーティア】「見えた!あれが某国の特殊部隊基地!」
【永川】「あそこか・・・」
海岸を埋め立てたような場所。

すると、
【兵士】「敵から砲撃です!」
【ルーティア】「う、うん!」

一斉に機関銃やら何やらが飛んできます。

最も、ルーティア嬢の天才的な操縦技術で次々とかわしていきますが。

【ルーティア】「何とかとりついて、上陸して!目的はコバルトポールの捜索よ!」
と、同時に味方の戦闘機に指示を与えます。



【???A】「連中、来たか・・・さすがはルーティア=リネージュか・・・やはり早い・・・」
【???B】「おい、逃げねぇのか?どうする気だ?」
【???A】「さっき、偵察機から写真が届いた・・・これだ。
       この一番前に座っているのが、ルーティア=リネージュだ。」
と、1枚の写真を見せます。そこには、ルーティア嬢の戦闘機が。
ルーティア嬢以下、その戦闘機に乗っていた全員が写っていました。
【???A】「・・・お目当ての奴はいるか?」
【???B】「ああ、こいつだ・・・永川慶十郎とサリア=ハージェス・・・」
【???A】「敵陣のド真ん中へ誘い込む・・・いざとなればこちらは逃げられる。どうだ?」
【???B】「なるほど、悪くねぇな・・・」



【紀流院】「・・・そうだ、向島きょうじゅだ!この前の襲撃事件もあるし、何か知ってるかも知れねぇぜ!?」
紀流院が、あるチャオの名前を思いつきました。
【ロルフィーヌ】「何を言っているのだね。あのボケじじいが何か知ってると思うか?
         貴様もテレビで見ただろう、翌日のインタビューでのきょうじゅのボケっぷりを!」
・・・どんなボケっぷりだったかは省略。

【紀流院】「とにかくいくぞ!手がかりが無い訳じゃねぇ!」
と、彼はロルフィーヌの腕を引っ張るように、歩き出しました。
ルーティア嬢に繋がる手がかりは、もうこれしかありません。だったら、行くしかありません。
【ロルフィーヌ】「こ、こら、貴様!この華麗なる僕の腕を引っ張るとはどういうつもりだね!?
         そもそも・・・」

以下、非常に長いので省略。



【兵士】「右側から取り付けそうです!」
【ルーティア】「分かったわ!先に飛び込むから、援護して!
        他の戦闘機も、スキがあったらどんどん着陸して白兵戦に持ち込んで!」
世界最強のリネージュ財団の私設軍隊が、某国特殊部隊ごときに負けるはずがありません。
次々と砲台を破壊し、相手の守りが薄くなった右側から、ルーティア嬢の戦闘機が一気に飛び込みました。

【ルーティア】「強行着陸するから、しっかり座ってて!」
そして、障害物をなぎ倒しながら、強行着陸。

【神楽坂】「ふ、ふう・・・一度ならず二度までも、こんな目にあうなんて・・・」
やはり生きた心地がしなかったようです。

【ルーティア】「とにかく、コバルトポール、もし見つからなくても、何か手がかりになるものを探すわ!
        ・・・それじゃ、いくよっ!」
そう合図をすると、ハッチが開き、全員、一斉に飛び出しました。

                 来週へ続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第192号
ページ番号
31 / 78
この作品について
タイトル
魔術師狂想曲(マジシャン・ラプソディ)
作者
ホップスター
初回掲載
週刊チャオ第182号
最終掲載
週刊チャオ第227号
連載期間
約10ヵ月12日