第8話「それは、何?」・後編
第8話・後編
と、いう訳で、夕方6時。
【神楽坂】「ここ、でいいのかな?」
【川島】「みたいだけど。」
神楽坂ペアと川島ペアが、ある場所に到着しました。
そこが、向島きょうじゅの自宅の前です。
【カナル】「ここがあの向島きょうじゅってのの家か?」
【サララ】「みたいですね・・・」
と、そこに、大きなリムジンが1台。
降りてきたのは、もちろんルーティア嬢。
【ルーティア】「こんばんは~っ!」
続いて、木更津ペア、永川ペアも降りてきました。一緒に移動してきたのです。
ちなみに、ルーティア嬢の協力で、技術界の私服を着ています。
【サリア】「ここ、なんですか?」
【ルーティア】「うん。」
どうやら、まだきょうじゅは留守。
とりあえず、物陰に隠れて、きょうじゅの帰りを待ちます。
【川島】「でも、ただ盗むだけじゃないんでしょ?」
【ルーティア】「うん、これを使うの!」
と、彼女はバッグからあるものを取り出しました。
【永川】「これは・・・」
【木更津】「コバルトポール!?」
【ルーティア】「ううん、本物そっくりに作ったレプリカ。
これと本物を摩り替えるの。」
確かにこれなら、バレることはないでしょう。
と、そこに、なんだか轟音がしてきました。
【神楽坂】「な、何の音?」
【ルーティア】「・・・まさか!」
と、彼女が空を見上げると。
【きょうじゅ】「だーっはっはっは!このタケ○プターは最高じゃーっ!」
・・・一応説明しておきますと、タケコプ○ーではありません。GUNの戦闘機です。
【ルーティア】「どこから持ち出して来たんだろ・・・」
そういう問題じゃないのでは。
【カナル】「というか、どうやって着陸するんだ?そんな広いスペース、この辺にあったか?」
・・・ありません。
では、どうやって着陸するかというと。
当然、近所の住宅をブッ潰す強行着陸です。
・・・さて、無事(?)着陸したきょうじゅ。
あるものを台車で引っ張って、自宅に入っていきました。
【きょうじゅ】「今日はプラズマテレビを買ったぞ~。」
何度も突っ込むのもアレですが、プラズマテレビではありません。球場のオーロラビジョンです。しかもパクってます。
【ルーティア】「あれ?前にもきょうじゅ、オーロラビジョンパクってなかったっけ?デジャヴかな?」
・・・ノーコメント。
とにかく、きょうじゅは帰ってきました。いよいよ作戦開始です。
【ルーティア】「すみませーん!お邪魔してもいいですかー!?」
【きょうじゅ】「なんじゃ?」
【ルーティア】「昨日『どれでも鑑定隊』でやってた、コバルトポールが見たいの!
友達連れてきたんだけど、いいかな?」
【きょうじゅ】「もちろんOKじゃ!ゆっくり見ていくといいぞい!」
すると、後ろを振り向いて、ピースサイン。
こうして、一行はまんまときょうじゅの家の中に入ることに成功。
きょうじゅの案内で、いかにも怪しげな部屋へのドアが並ぶ、廊下を歩きます。
【木更津】(な、なんか怖い・・・)
【きょうじゅ】「この部屋じゃ!」
ドアを開けると、その部屋には、確かにガラスケースに入ったコバルトポールが。
(1億リングのシロモノですが、所詮はきょうじゅ、警備はこんなもんです)
全員が部屋に入って、コバルトポールを見ます。
【ヴァレイユ】(永川さん、どうですか?)
【永川】(見た限りでは、多分・・・間違いない・・・)
【ルーティア】「ところで、これに関する伝説とかってあるの?」
【きょうじゅ】「よくぞ聞いた!
これは大昔、わしの先祖の・・・」
・・・長話、スタート。きょうじゅは話に熱中していて、ガラスケースに目がいってません。
少し経って、ルーティア嬢が、こっそり合図をしました。
それと同時に、神楽坂と川島がきょうじゅとガラスケースの間に入り、死角にします。
そしてルーティア嬢が、ガラスケースの鍵を確認し、いくつかの合鍵を取り出しました。
【ルーティア】(たぶんこのタイプ・・・あるかな・・・?)
と、1つ目を試そうとした、その時。
轟音と共に、部屋が大きく揺れました。
【きょうじゅ】「何じゃ!?」
【神楽坂】「!?」
【ルーティア】(え?私設軍隊には何も言ってないはずよ!?)
果たして、何が起きたのでしょうか。
来週へ続く