第8話「それは、何?」・前編

ヘリコプターが到着したのは、リネージュ財団本部ビル。
ステーションスクエアの駅の隣、超×超一等地にある超高層ビルです。

【木更津】「こんなに高い建物、どうやって建てたんだろ・・・?」
【永川】「技術界、か・・・」


魔術師狂想曲(マジシャン・ラプソディ) 第8話「それは、何?」


【ルーティア】「どうぞ!」
そう言われ、一行はヘリから降ります。

【神楽坂】「ここが、リネージュ財団本部ビル・・・」
もちろん、神楽坂ペアも川島ペアも初めてです。

そして、案内されて中に入りました。

そこからは、驚きの連続。
【カナル】「・・・ここ、本当にビルん中か?」
【神楽坂】「さあ・・・?」

こんな調子で、「観光」はしばらく続きました。


【ルーティア】「あ!もうこんな時間だ!」
気がつけば、もう夕方。
【永川】「そういえば、今夜どうするかを考えてなかったな・・・」
ほとんど何も考えず、急いで技術界に来てしまったためです。
しかし、簡単に解決しました。
【ルーティア】「それなら、このビルに空いてる部屋がいくつかあるから、使っていいよ☆」
【サリア】「本当ですか?」
【ルーティア】「うん、食事も出してあげる!」
【サリア】「ありがとうございます。」


ここで、神楽坂ペアと川島ペアは自宅に帰りました。

さて、リネージュ財団本部ビルに泊まることになった木更津ペアと永川ペア。
これまた豪華な食事を済ませると、
【ルーティア】「どうせだから、みんなでテレビでも見よっか!」
と、合図とすると、大部屋に巨大なテレビが現れました。

【木更津】「『てれび』?」
【ルーティア】「うん、特別な機械で、実際にあったことをそのまま記録して、離れたところから送って写すの。
        ・・・う~ん、実際に見せた方が早いかな?」

なかなか、一から説明するのは大変なことです。
ルーティアはとりあえずスイッチを入れると、画面が写り、音楽が流れます。

「プロジェクトChao」
♪風の中のトビチャ~ 砂の上のカケチャ~
 みんな何処へ行った~ 見送られる事も無く~♪

・・・どこかで聞いたことがあるタイトルと曲ですが、とにかく。

【木更津】「えっ!?いきなりあの中に人が!?」
【永川】「これが、記録された「実際にあった事」で・・・」
【サリア】「それを、離れたところからこの箱のところに写している、という事ですか?」
【ルーティア】「うん、そういうこと!これを「映像」っていうんだけど、これだけじゃなくていくつも送られてきてるの。
        他にも、色々あるんだよ☆」

そう言って、リモコンのボタンを押しました。

【ぱある】「開運!どれでも鑑定隊!」

やっぱりどこかで聞いたことがある気がする番組の司会をしているのは、チャオ界の名司会チャオ・ぱある。
ルーティアの知り合いでもあります。
【ルーティア】「あ、ぱある君だ!これを見よっと!」


【ぱある】「まずはこの方!」
【アシスタント】「チャトル大学よりお越しの、向島きょうじゅさんです!」
【きょうじゅ】「だーっはっはっはーっ!」
【ぱある】「・・・って、貴様かっ!」

向島きょうじゅ。チャオ界のDr.エッグマンとも呼ばれる、マッドサイエンティストです。
何かあればすぐにミサイルやら何やらをブッ放します。
ちなみにぱあるとはとんでもなく仲が悪く、対決する事数回。

【ぱある】「貴様っ!何しに来たっ!ここは鑑定隊だぞ!」
【きょうじゅ】「そうじゃ、官邸を脱走してきたんじゃ~っ!」
【ぱある】「帰れ!ここはボケじじいの老人ホームじゃねぇっ!」
【きょうじゅ】「帰れと言われても帰らんぞ!ノーベル平和賞ゲットじゃああ~~っ!!」

・・・会話そのものが噛み合ってません。

【アシスタント】「あのー、本番中なので・・・」
【ぱある】「悪い、ついな・・・」

【アシスタント】「それでは、本日の品物はこちらです!」

そう言って、品物を覆っていた布が外されました。
そこに、写っていたのは。


【永川】「こ・・・これは・・・っ!?」

なぜか、永川が驚きました。

<中編に続く>

このページについて
掲載号
週刊チャオ第190号
ページ番号
23 / 78
この作品について
タイトル
魔術師狂想曲(マジシャン・ラプソディ)
作者
ホップスター
初回掲載
週刊チャオ第182号
最終掲載
週刊チャオ第227号
連載期間
約10ヵ月12日