第4話「夢の、果てまで」・前編

主人公一行は、高原に行く途中、小さな村に寄りました。

【木更津】「今夜はこの村で泊まるか!」
【ヴァレイユ】「オッケー!」

早速泊めてくれる人を探そうとしたその時、ある女性とパートナーが話しかけてきました。

【女性】「ちょっと・・・いい?」


魔術師狂想曲(マジシャン・ラプソディ)・第4話 夢の、果てまで


【神楽坂】「え?僕たちですか?」
見ると、彼女は20歳前後。
【女性】「あなたたち、旅人?」
【川島】「ええ、そうですけど・・・?」
【チャオ】「なら、あたし達のところに泊まっていくといいわ。」
【ヴァレイユ】「いいんですか?」
【女性】「ええ。ちょっと外れになるけど、いい?」
【木更津】「あ、ありがとうございます・・・」

彼女の名前は木原真由(きはら・まゆ)、パートナーはカテナ=アルザス。
木原ペアに連れられ、村はずれの家に着きました。

【サララ】「1ペアで暮らしているのですか?」
【木原】「ええ、まぁね。」

家の中に入って、とりあえずお茶を一服。
すると、いきなり木原は一言。

【木原】「あなた達・・・魔術師でしょ?」
【神楽坂】「え?なんでまた?」
【カテナ】「それなりに危険なこの世界で、剣も差さずに旅をしてる。・・・となると、魔術師しかいないわ。」

別に隠す必要もないので、みんな魔術師だと言いました。すると、

【木原】「あたしらも、実は魔術師なのよね・・・今はこの村で静かに暮らしてるけど、昔は色々やってたわ。
     ・・・どう?手合わせしてみる?」

いきなりの勝負の提案。
【カナル】「でも、誰とやるんだよ?」
【木原】「そうねぇ・・・みんな、属性は?」
全員が、属性を話すと。
【カテナ】「あたしらは、どっちも光なのよ。
      ・・・って訳で、光属性の君、いい?」
ご指名は、神楽坂。
【神楽坂】「いいですけど・・・」
【木原】「そうそう、バトルは2対2のペアバトルね。」
【カナル】「ぺ、ペアバトル!?」

ペアバトル。人間とチャオのパートナー、2対2でのバトル。魔術界での一般的なバトル形式です。
魔力やテクニックだけではなく、コンビネーションも大きな意味を持ちます。

【神楽坂】「どうする、カナル。」
【カナル】「んなもん、やるしかねぇだろ。」
カナルの答えは、決まってます。


【木更津】「5分1本、勝負がつかない場合は引き分けでいい?」
審判は木更津。
【木原】「いいわよ。」
【神楽坂】「あ、はい。」

【サララ】「でも、あの木原さんとカテナさん、どれくらいの実力なんでしょう?」
【川島】「さぁ?でも、昔色々やってたってコトは、それなりの実力者のはずよ。
     この世界に来て何日のあの男に勝てるのかしら?」
【ヴァレイユ】「ひょっとしたら、勝つのが目的じゃないのかも・・・?」
ヴァレイユ、意味深な一言。
【川島】「へ?どゆコト?」


【木更津】「レディー、ゴーっ!」

【カナル】「いくぜっ!」
【神楽坂】「あ、ちょっと待った!」
しかし、遅すぎます。カナルは飛び込んで、
【カナル】「ファイアバスターっ!」
まず一撃。

しかし、
【木原】「カテナ!」
【カテナ】「ええ!スパイラルシールドっ!」
簡単に弾かれてしまいました。

【神楽坂】「だから言ったろ・・・」
【カナル】「くっ・・・どうすんだ?」
【神楽坂】「タイミングと位置をずらして攻める、しかないんじゃない?」
それが、鉄則です。

【カナル】「よし・・・いくぜ!」
カナル、再び突撃。
【カナル】「ヒートバスターっ!」
【カテナ】「無駄よ!」
再びカテナに弾かれます。

【神楽坂】「このうちに、裏側に回り込めばっ!」
走って移動します。
【神楽坂】(・・・よし!盾の裏側!見えたっ!)
・・・が、その時。
【木原】「・・・カテナが言ったでしょ?無駄って。」
【神楽坂】「!?」
カテナの隣にいたはずの木原が、目の前に。
神楽坂が構える暇もなく、
【木原】「アタッキングソードっ!」
一見華奢な彼女が、大剣を豪快に振り下ろし、
(最も、「技」に「重さ」はほとんどないので扱えますが)
【神楽坂】「ぐああっ!」
神楽坂は吹っ飛ばされてしまいました。


<中編へ続く>

このページについて
掲載号
週刊チャオ第185号
ページ番号
10 / 78
この作品について
タイトル
魔術師狂想曲(マジシャン・ラプソディ)
作者
ホップスター
初回掲載
週刊チャオ第182号
最終掲載
週刊チャオ第227号
連載期間
約10ヵ月12日