第3話「そして、出会う」・前編
少年と女性のチャオは、ある街に着きました。
【少年】「懐かしいな・・・あれ以来、2年ぶりか・・・」
【チャオ】「ええ・・・しかし、先週私たち容量の都合で出番ありませんでしたから、
読者の皆様が覚えていらっしゃるかどうか・・・」
【少年】「そういう余計な心配は、作者に任せた方がいい・・・」
どうでもいい話をしながら、歩きます。
魔術師狂想曲(マジシャン・ラプソディ) 第3話・そして、出会う
さて、主人公さんたち。
【木更津】「とうちゃーく!」
こっちも近くの街に到着です。
そんな中、川島が質問。
【川島】「魔術学校って、ここしかないの?」
【ヴァレイユ】「ううん、いくつかあるの。でも、ここが最強じゃないのかな?
有名な魔術師も出てるし・・・」
【サララ】「そうなんですか・・・」
そして、ある話を始めました。
【木更津】「2年前の3年生なんか、強いペアが多くて伝説になってるんだよね。
一番有名なのが、戦争になりそうなのを止めたってのがあるの。」
【カナル】「そりゃすげぇな・・・」
【ヴァレイユ】「その中でも特に凄かった4組がいてね。『四天王』って呼ばれてたの。」
【神楽坂】「四天王・・・」
そこまで話して、ヴァレイユが。
【ヴァレイユ】「・・・そういえば、学校は?」
【木更津】「ああーっ!」
・・・ド忘れしてたようです。
【ヴァレイユ】「まさか本当に忘れてないだろうと思って敢えて何も言わなかったけど・・・」
・・・それも天然のパートナーを持つチャオとして失格では。
【木更津】「ど、どうしよう・・・」
するとそこに偶然、普段授業をサボっている木更津のクラスメートの男子が通りかかりました。
(魔術高校は魔力重視の入学試験のため、他の高校と違い天才から不良っぽいのまで、色々います)
【男子】「お、木更津じゃねぇか。何やってんだ?男の取り合いか?
・・・いや、木更津に限ってそりゃねぇか。」
【木更津】「どういう意味よ!」
・・・無駄なケンカは後にして下さい。
【ヴァレイユ】「そうだ、しばらく魔術界を旅するから、しばらく休むって先生に言っといて。
今度学校行った時でいいから。」
【男子】「あいよ。」
そう言い伝えて、別れました。
【神楽坂】「・・・って、『旅に出る』でいいの!?」
当然のツッコミです。
【木更津】「うん、こっちは技術界と違って技術が未発達だし、人生経験でそういうのもアリなの。」
【川島】「そ、そうなんだ・・・」
さて、さっきの話の続き。
【ヴァレイユ】「どこまで話したっけ?」
【サララ】「『四天王』ってのがいた、ってところまでです。」
【ヴァレイユ】「そうそう、その四天王ってのが本当に凄かったらしくて、やっぱり色んな伝説があるの。
例えば、数百人の盗賊を5分足らずで始末したとか・・・」
【カナル】「マジかよ?」
【木更津】「今はみんなそれぞれ別々に魔術師やってるけど、『4組揃えば奇跡が起こる』って話もあったの。
その中でも、最強だったのが・・・」
と、その時。
神楽坂が、ある少年とぶつかってしまいました。
【神楽坂】「ご、ごめんなさい!」
【カナル】「おいおい、ちゃんと前見ろよ・・・」
カナルが注意します。そこに、少年が話しかけてきました。
【少年】「・・・大丈夫?」
【神楽坂】「あ、はい・・・」
見ると、少年の横にはパートナーらしき女性のチャオ。
【川島】「珍しいわね・・・」
【木更津】「どこかで見たような・・・」
木更津が頭をひねっている間、その女性のチャオはパートナーの少年にこう言いました。
【チャオ】「ケイ、話ばかりしているからです・・・少しは気をつけないと・・・」
【少年】「ごめん・・・」
【神楽坂】「け、啓!?」
・・・一応、彼の名前は神楽坂啓です。
【少年】「君も、ケイって言うの?」
【神楽坂】「あ、はい・・・」
と、その瞬間。
【木更津】「あああーっ!!!」
木更津が、大きな叫び声をあげました。
【川島】「え?な、何!?」
<中編へ続く>