JAM これは名言?~某の独断

(本編ネタバレ注意。読んでから見ましょうね。)





ここはスラム街。
人が過去を背負い、未来を疑う。そんな街。


Inborn,Past,Yesterday,Today,Tomorrow,Furture,…
ジャムをむさぼりながら生きてきたこの25年間。
そして、ジャムをむさぼりながら生きるこれから、since today afternoon…
亜子と俺はジャムと共に、生きていく。
いつまでも、生きていく。…


2A


こんなレアな特別なチャオの、
何千倍ものチャオが殺され、
ぐちゃぐちゃにされ、
ジャムにされる。
そして、何より、俺は25年、亜子は16年、このジャムを食べてきたのだ。
そして、何より、これで幸せの柱を一本作り上げていたのだ。


2B


当然だが、形見など何の役にも立たない。
むしろ、自分の悲しみを深く深くしまって、そして、幾度と無く、
今日の光景を瞬間をフラッシュバックさせるだけなのだ。


さぁ、
明日は…どこへ行こう…?


3A


―あぁ、この世界儚きこと。


3B


俺はさっきの亜子の唇の味を忘れていた。
俺の唇はもはや冷たい乾燥した風に乾かされ、すさんでいたのだ。


プライドや、意志や、社会や、愛や、欲や、希望や、譲歩や、色々なモノが混ざり、
俺の心に億千万の針をぶっ刺した。


『長い夢の終わりにピリオドを打つ』


そして、俺に一本の金の針を与えてくれ。
亜子の未来を指し示し、そして、俺の心臓を突き刺す金の針を。


4A


「…ありがとう、きっと、好きだった。」


あのことで頭がいっぱいな夜は
ズブロッカでは消せない


長い夢の終わりを迎えるだろう
EASY GO 今 燃やしてくれ サンシャイン


4B


俺はとっておきの…出来れば一生取っておきたかった…言葉を発した。


俺は嘘をただただ淡々と話して、自分の大切な人を、
意味の分からない感情で追いやろうとする哀れなアジアンボーイだった。


俺は知っている。
亜子は俺といて幸せであったことを。
それが過去形になったことを。


明日、亜子は初めて富裕地区というモノを見るだろう。
今日の夜の夢の延長線上で…





やっと、お前とまた一緒になれる。


赤々しい、血生ぬるい過去を背負ってきた二人の思い出を想って。
白い、まだ何も分からない、でも疑い無く、続いてゆく二人の未来を想って。


…愛してる。


キラキラと輝く大地で 君と抱き合いたい


この世界に 真っ赤なジャムを塗って
食べようとするヤツがいても


あの偉い発明家も 凶悪な犯罪者も
みんな昔子供だってね
外国に飛行機が落ちました ニュースキャスターは嬉しそうに
「乗客に日本人はいませんでした」
「いませんでした」「いませんでした」
僕は何を思えば良いんだろう 僕は何を言えば良いんだろう
こんな夜は逢いたくて 逢いたくて 逢いたくて
君に逢いたくて 君に逢いたくて


また明日を待ってる


(true end)

このページについて
掲載号
週刊チャオ第300号
ページ番号
16 / 17
この作品について
タイトル
JAM
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第300号