俺は体育館準備室のドアを開けた。
そこの光景は俺の想像をあるかに超えていた。

そこには銃を向ける校長とスーがいたのだった。



そして、同じく銃を持つ サヤカ もだ。



―・・・よー君。

―どうだい、私達が首謀者だと誰が分かるだろうか?
―校長のヤロー・・・。
―挨拶運動して、30人目にキミが入ってきた。
 今回はこのスーが占ったところ、
 30人目に来た奴を殺せば私は生きられるんだと。
―どういうことだ?
―私は運命を変えられるチャンスをこのスーからもらった。

俺は銃を持つスーの方を向いた。
スーは黙って俺に話しかけた。

―私と校長こそがボスなんですよ。分からないでしょう?
―目的は何だ?
―私は富と権力がほしいのですよ。
 ここの校長は資産家だそうですね。
―なんでサヤカに飼われた。
―簡単な話です。サヤカさんは・・・。

―ごめんねよー君。私は元からこの話を知っていたのよ。

俺はそういえばスーがチャオ達に連れて行かれるとき、
何も抵抗しなかったことや、
校長が全く挨拶をしなかった意味が分かった。
きっとにやけていたのだろう。

サヤカがどうして逃げ惜しみしたことも、
分かってしまった。
そこで俺が協力したことも止めようという気はあまり無かった。
だが、俺があのとき逃げていたら・・・。

―あなた、どちらにせよ逃げられなかったのですよ。
 だってあのとき窓はロックされましたから。
―で、俺をどうするつもりだ?
―殺すつもりだ。
―ふう、さっきのダーカといい、今日は銃にもてるな。

そして、そのとき、外が騒々しいことに気づいた。
なんと警察が集ってきたのだった。
校長は舌打ちをしながらその様子を眺めていた。
俺はそのうちに器具のあるものをとっていた。

―残念ながら長い話は終わりだ。死んでくれ。

校長は銃の焦点を俺に合わす。

刹那、俺はダンベルを校長に投げる。
校長の顔にそれはクリーンヒットし、
校長はよろめき、
さらに、俺は鉄の棒でその頭を、
思い切り殴りつけた。
校長はばたりと地面に伏せた。
死んではいないようだ。

―んな、くそ!この死に損ないが!

スーは憤慨し俺に銃を乱射しようとした。
しかし、そこでモーションは止まった。
スーの丸いぽよに大きな穴があいていた。

―え・・・あ・・・。

スーは何があったか分からず固まるように動かない体を、
直立させたままやがて意識が飛び、地面に伏せ、
黒いマユがスーを包んだ。

そして、銃から煙を出しているサヤカの姿があった。
サヤカは何も言わず、こっちを向き、
悲しそうに少し笑った。

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掲載号
週刊チャオ第238号
ページ番号
4 / 5
この作品について
タイトル
get out from the school-
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第238号