ライフルを持つダークカオスチャオ。
フードから見える黄色い目が恐怖を感じさせた。

―あなたといた女の子はもういません。なぜでしょう?
―殺したのか?
―それはないですね、私はターゲットしか殺しません。
―ターゲットって誰だ?

俺は言葉を発した瞬間横に飛んだ。
俺のいた壁に穴があく。

―人間はすばらしいですね。こんな殺傷兵器をつくるとは。

俺はすぐさま、近くにある鉄の棒を持った。
せめてもの武器となるだろうから。

―さてと、わたくしダーカに勝てると思っているのですか?

ダーカはライフルをくるりと一回転させて、
こっちに銃口を向けた。
俺はふとポケットの中にあるものがあるのを感じた。
俺はポケットをまさぐる。

―何かその中に秘密兵器でもあるというのですか。
―いや、ただの文房具さ・・・。
―コンパス、カッター・・・役に立つものでも?
―いや、文字を消すものだ。ただ、今消すのは・・・。

オマエだ。ダーカ。

俺は消しゴムをダーカの左に投げる。
ダーカがそっちに目をやった瞬間、
俺は飛びかかり、鉄の棒でライフルをはねとばす。

―ちぃっ。

ダーカはあわてて後ろに飛んだライフルをとろうとしたが、
俺の鉄の棒が早かったようだ。
俺は鉄の棒で思い切りライフルを突いた。

ダーカはそれでもライフルを奪い取り、
俺に銃口を向ける。
しかし、中身が壊れ、銃弾の行き先がないライフルは、
いったい何を起こすかをダーカは知らなかった。

引き金をひいたダーカは、
刹那爆発するライフルから逃れられなかった。
ダーカは空中をひねるようにとばされ、地面に落ちた。

体中ライフルの破片が刺さり、
角の一本はのこぎりで切ったように、
半分に割れていた。

俺はその一部始終を見た後、廊下を進んだ。
途中で重傷の生徒を見かけた。
しかし、俺はそれを無視し、進んだ。
自分の無力を感じてしまうだけだから。

確かに奴は死んだ、いや、動けない生命体になった。
しかし、サヤカは俺の不注意だ。

無力だ。

俺はそれを感じることしかできなかった。

そのとき、サヤカの叫び声が聞こえてきた。
体育館の準備室からだ。
俺は無力なんて言ってる暇はなくなった。

サヤカは俺が助ける。

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掲載号
週刊チャオ第238号
ページ番号
3 / 5
この作品について
タイトル
get out from the school-
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第238号