4A

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「過去を…俺は過去を知りたいんだよ。」
「!!」
「俺は28年生きているはずだ。
 なのにだのに、記憶は3年分しかない!
 お前はそれを、知っているのか?」
「ゆ、…ゆー。」
「俺はそれを知っている人と会った。
 そして、それを希望に、彼女と話していただけだ!」
「か…彼女…!」

唖夢はしゃぶっていた指を口から外した。
そして、俺をしばらく見つめていたが、
すぐに、だっ、と駆け抜けてしまった。

「唖夢!」

俺はあわてて追いかけた。
人が大勢いる道、ホテル、階段、階段、階段…。
俺は唖夢に何とか追いつこうとする。
しかし、唖夢の足が一足先に彼女の部屋へと吸い込まれていった。
俺は扉をどんどんと叩くが、彼女に反応はない。

そのまま夜になった。

まだ、彼女に反応はない。

俺はホテルの管理人に頼んで、唖夢の部屋を空けて貰うことにした。
しかし、その部屋で待っていたものは…。

「唖夢…!」

このページについて
掲載号
週刊チャオ第311号
ページ番号
12 / 29
この作品について
タイトル
diRty,ugly,and Black coffee
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第311号