15 ~代償120億バイクチェイス~ 

「さぁ!又俺たちの時代が始まった!」
「ねぇ、そこぉ。又ではないでしょぉ又ではぁ。」
「うるさい!第一俺はスローという名前がある!」
「遅いんだねぇ!」
「違うわ!」

何か普通の話に見えますが、状況が違います。
簡単に言えばこの話し合いの場は時速200kmで移動中です。
ついでに言うと、逃走用の車です。
だけど、途中で巨大なバイクを奪って逃走します。

「あんたらねぇ。よくそんな話す気になれるわ。」
「シャドチャ。此処は黙っておいた方が良いと思うぞ。」
「オニチャオ。だったらいつの間にワイのハンマー構えているんや?」
「事の成り行きだ。」

その瞬間ハンマーを思い切り降りますが、
又解説に移りましょう。
要はシャドチャのハンマーは狙った人と、その巻き添えには、
一切当たりません。
そして、横にいる人にも当たりません。
オニチャオの横には強盗仲間一匹、そしてシャドチャ。
分かりますでしょうか?

そう、ターゲットは「運転手」です。

「ぎゃあああ!」
「あ!マイスト!おい!何で運転手に当たるんだ!」

リーダーとして、スローは仲間に対しての攻撃に怒ります。
オニチャオは言います。

「偶然だ。わずか1分の1にしかならない。」
「いや、それって100%と同じ意味やで。」
「とにかくぶっ殺す!おい!オニチャオという奴!こい。」
「うぃ。」

勝負は3秒でつきました。

「ぐあぁ。何だこいつ・・・角が折れているくせに。」
「おいおい。アン○ンマンの顔がぬれるのと同じにするなよ。」
「ところでさぁ。みんなぁ。何か方向が変だよぉ。」

「へ?」←一同

そう言った瞬間、バイクは高層ホテル。
一同は考えます。
そこで、バイクの運転がダーカに。
このときはまだ運転手交代を後悔する者は居ません。

「さぁてぇ!いっちょぶっ飛ばすかぁ!」
「え?なんかダーカ。めっちゃ変わっておるなぁ。」
「まさしく変貌だな。」

シャドチャとオニチャオは冷静に言っています。
しかし、強盗の3匹はかなりやばそうな顔をしています。

「ま、とにかく早く走ってくれ。」
「OK、オニチャオぉ!」

オニチャオの言葉がアクセルとなり、
バイクは遅くなった速度を復活させます。

「おい!ホテルにつっこんでいるってば!」
「スローと呼び捨てで言うが、もう遅いみたいだぞ。」
「オニチャオ。いくらなんでもそんな冷静に見つめちゃあかん。」
「シャドチャ。これも偶然。割合が二桁しかないんだから。」
「だからそれを必然って言うんだよ!」

そして、バイクはガラスの散る音とともにホテル内へ。
かなりダーカは暴走しております。
そして、ホテル売店の中に入ります。
ドアがないのでそのまま売り場へ。
食べ物のいやな音や製品が壊れる音を出しながら、
そのまま売店を走ります。

「おらおらぁ!これが本当の価格破壊やぁ!ぎゃはははぁ!」
「ダーカって本当はドライブ狂なんやな。」
「俺はそんな狂な奴は嫌いだけどな。」
「オニチャオ・・・あんたもそうやろうが。」

「・・・強盗している俺でもこんな事はしないぞ・・・。」
「スローさん。さっきのハンマーが痛い・・・。」
「・・・おい、チータ。マイストの手当をしてくれ。」
「ういっす。今しますわ。」

そして、売店を駆けめぐった後、次は階段へ向かいます。
バイクには売店の売り物だった、
「危険行為禁止」と書いた看板が引っかかっています。
はまりすぎてなんだか笑えません。

「あははは!まだまだ暴走でぃ!」
「・・・もうあきれて何も言えないな。」
「スロー。俺としてもこれはいけないと思うぞ。」
「オニチャオ。何かもう話が合うようやなぁ。」

その後ダーカは非常階段へ突っ走ります。
先が読めてくるのがなんだか怖いです。
そして、予想通りに階段を上っていきます。
ダーカの運転技術は計り知れない物がありそうです。

「さてとぉ、もう屋上かぁ。ったく、もっとマシなコースを・・・。」
「いやいや!コースじゃないっしょ。コースじゃ。」
「マイスト。このダーカという奴には今何を言っても通用しない。」
「スロー・・・。顔が泣いてるっしょ。」

そして、屋上で何処に移動するか決めかねていたとき・・・。
何とヘリで警察が追いかけてきたのです。
しかも、階段からもです。
此処は地上200mの超高層ホテル。
そして、今降りてぱたぱた飛んでも追いつかれてしまいます。
逃げ道はないと思われたその時、ダーカが口を開きます。

「じゃぁ、この爆弾でどかんと飛んでしまおうじゃねぇかぁ。」
「お・・・おい・・・これって小型ミサイル・・・。」

オニチャオが気がつく間もなく、バイクが発進します。
そして、バイクが縁に着いた瞬間、
大地を切り裂くような音とともにバイクが宙を舞います。
そして、さらに、

「とどめだぁ!破壊光線だぁ!」

その瞬間黒い閃光がホテルに走ったかと思えば、
ホテルはまっぷたつに割れて大爆発を起こしました。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第187号
ページ番号
17 / 19
この作品について
タイトル
だまっとけ。(黙っとけ。)
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第181号
最終掲載
週刊チャオ第197号
連載期間
約3ヵ月23日