１２　～please助けて～　

普通のチャオが言うあらすじ。

「ちゃおっちゃーお、ちゃおちゃおぉちゃおっちゃーおっ・・・」

ええい！うるさいわ！

～please助けて～

「うわおぉ、なんか変な感じだなぁ～。」

クロスの甲羅の亀をキャプチャーしたダーカは呟きます。
その瞬間、手が鋼鉄のように硬くなります。
メッキのように腕が黒光りをします。

「うわお♪これは凄いやぁ。ちょっと降ってみよっと、えいっ」

そう言って、両腕をブンブンと振り回します。
腕は自然にだんだんとクロスしていきます。
刹那、大爆発が起こり、炎の巨大な弾丸が降った方向に飛びます。
ダーカは衝撃のために後に吹き飛ばされました。

「えぇぇぇぇ！何があったの！？」
「その亀のせいさ。」

いつの間にか、ダーカの目の前に一匹のチャオが立っています。
ダーカはさらにびっくりして腰を落としてしまいます。

「あ、大丈夫大丈夫。心配しないで。」
「心配はしていないけどぉ、びっくりしたぁ。」
「なまってるね・・・。ま、いいや、とにかく話を聞いて。」

話の内容は長すぎるので説明を入れましょう。

十字玄武　
さっきのクロスの亀のこと。太古の力を持っている小動物の一つ。
手に力がついて、クロスをさせるとその力が使える。
キャプチャーしたダーカがそれを使えるわけで。

「まぁ、さっきの炎の弾丸はクロスファイアだね。」
「要はクロスさえつけばいいんだぁ。ところでさっきの弾丸は？」
「多分直進していると思うんだけど・・・。」
「なんか塊はいっていたような気がしたけど。」
「隕石だと思うよ。当たったら大爆発だよ。」

謎のチャオとダーカは弾丸の軌跡を呆然と見ました。
誰かに当たっていないと願いながら・・・。

そうしていると、謎のチャオは「又会える日まで」と言って、
すっと消えていきました。

・・・・・・。

「くくく、こいつらをどう殺してくれようか。」

そんなときジ・クロスはシャドチャ、テイチャ、オニチャオ、
オモチャオ、ティカルチャオの６匹を戦艦に入れます。

「こんな頑丈なところだったらもう一匹も来られまい・・・。」
「そうですね！あ、棟梁！前方からつぶれたトマトが！」
「なにぃ？つぶれたトマトぉ？なんじゃそりゃ。」

監視をしていたナックルズチャオが、
猛スピードで向かってくる赤い物体を捉えます。
まるでつぶれたトマトのようです。

「あと５０ｋｍ！推定あと３０秒です！」
「お・・・おい、時速６０００ｋｍだぞ？」
「機体が汚れる可能性がありますね。」
「そうだな。」

すると、ナックルズチャオはその正体を捉えることが出来ました。
ナックルズチャオは言います。」

「分かりました！物体は隕石です！残り５秒！」
「なんだぁ、機体は汚れないな・・・っておい！逃げろ！」

その瞬間機体に例の炎の弾丸が当たります。
もちろん戦艦は大爆発を起こし、キノコ雲を作ります。

「ぐぉぉ。Ｇ―ＣＲＯＳＳ全員退去・・・。」
「捕虜の奴はどうするので・・・うぐぅ。」
「ナックルズチャオ・・・。おまえが何とかしろ・・・。」
「はいぃ・・・。」

そのころ、６匹は何とか檻から出ようとしています。
するとナックルズチャオがやって来てこういいました。

「おまえらはにがしてやる・・・だけど次は終わりだ・・・。」
「おまえみたいな身も心も黒い奴に命令されたくないチャオ！」
「いや！からだが黒いのは別の理由があるから！」
「とにかく虫の情けには感謝だ。出ようぜ。」

そう言ってオニチャオは、さっさと出て行きます。
そして、それに着いていくようにティカルチャオ。
オモチャオ、シャドチャ、テイチャと続いていきます。

「ふぅ、外に出られたのは良いが、ナイフがいてぇ。」
「オニチャオさん大丈夫ですか？」
「あ～、オニチャオだけずるいちゃお！・・・あ、あれ。」

その時、砂漠の向こうからダーカがやってきます。

「よ～っすぅ。大丈夫だったぁ？」
「このバックにある破壊された巨大な戦艦みてそう思えるか？」
「そうだよねぇ。あ、そうそう、みんなも話をきいてぇ。」

「成る程な。俺のこのハンマーよりも痛いのか。」

ダーカは一通りのことを言いました。
シャドチャはハンマーをぺたぺたと触っています。

「とにかく、まず全員でガーデンに戻ろう。」

そう言って、一同はダーカウォーカーに乗り込んで、
そのまま上空に消えていきました。
・・・ダーカウォーカーってつくづく頑丈だと思ったのでした。