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~高速道路戦線~

「あはは~。なんかすごい高速道路だね。」
「テーちゃん。笑顔が固まっているよぉ。」

3匹はダウンタウンの高速道路につきましたが、
それはもうループ有り、穴有り、とぎれ有りの凄い物でした。
ドイツのアウトバーンより事故が起きそうです。

「ラジカルハイウェイだとよ。」
「シャドチャ。生存確率は?」
「俺たち2人は100%だな。」

此処にいるのはあくまでも3匹です。
一匹抜けています。

「ねぇ、なんで二人とも僕を見下すように笑っているの?」
「見下すようにじゃない。見下しているんだ。」
「テーちゃん。運命って信じるぅ?」

「信じます。これは悲劇の運命ですね。」
「悲劇じゃない。喜劇だ。」
「なんでそーシャドチャは言葉で責めてくるのぉ!」
「ま、いいから、逝ってこい。」

そう言って、シャドチャはテイチャを一度高く投げあげ、
ドロップキックで、道路の下へ突き落としました。
ドップラー効果のごとくテイチャの悲鳴が聞こえてきます。

「ま、あいつは地上から逃げてもらおう。」
「なんか地面に突き刺さっているけど、良いのぉ?」
「数週間でもすれば回復するだろ。」
「なんかコンクリ車呼ばれてるけどぉ?」
「大丈夫だ。苦しむだけで死ぬことは出来ない。」

しばらく話し合った後、二匹は道路を進むことにしました。
もちろんテイチャの救出など、
彼らの小さい脳みその何処にもありませんでした。

「さてとぉ。まずはこのループだねぇ。って、シャドチャ?」
「ループなんぞ、どうでも良い。」
「ループの道こわしてどうするの・・・。」
「要は道が横にずれているだけだ。そこを進めばいい。」

彼らは、問答無用で無駄な道をこわし始めます。
そうして、彼ら「は」ゴールにたどり着けました。
・・・彼らはね。

「うわぁ、こっちに来るなぁ!」
「いたぞ~、懸賞付きのテイチャだ~!」

テイチャはダウンタウン中を追いかけ回されていました。
しかし、その時上からどかんどかんと音がします。
ふと上を向くと、何かの塊が大量に落ちてきます。

「え・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

「ん?なんか悲鳴が聞こえてきたようだけどぉ・・・。」
「まぁ、俺たちはダイナマイトをそこら中に仕掛けただけだから。」
「そうかぁ。それだけだよねぇ。あはは☆。」

「なんで、つぎつぎに石が落ちてくるんだ!うわぁぁ!」

テイチャは次々に落ちてくる高速道路の残片を、
必死にかわしていました。しかし、ついに限界が来ました。
しかし、その時巡回していた巡回機、ビッグフットが。

「ん~、あそこに何か居るなぁ。テイルスチャオか~。」
「おりゃぁぁ!助かるぜぃ!」
「なんだと~こら~止めろぉ!」

テイチャは自分の必死の力でビッグフットに乗り込み、
そこを脱出しました。

「ふう、助かった~。ん?あそこに二人が居る。お~い。」
「お、テイチャじゃないぃ~。なんでこんな物をぉ?」
「途中で奪ってきた。」
「ふ~ん、で、その運転士は?」
「途中で落としてきた。」
「お、やるじゃねぇか。ちょっとはリーダーらしくなったな。」

3匹は、そのビッグフットに乗り込み、
レーダーを頼りに一度チャオガーデンに戻ることにしました。

「・・・と、久しぶりの我が家だなぁ。」
「一日しか経ってないぞ。」
「まぁ、とにかく今から何をするかを考えていった方が良いね。」
「んじゃ、まずはビッグフットの燃料を溜めるか。」
「それなら、俺たちにまつわるカオスエメラルドだねぇ。」
「それから、見た目を改造しないとな。」

そんなこんなもあって、ビッグフットは、
見た目がダークカオスの頭だけのウォーカー。
そして、カオスエメラルドを勝手に内蔵した物が出来ました。

「ところでさぁ。どっからとってきたのぉ?それ。」
「カオスエメラルド?テイルスに作ってもらった。」
「テイルスか。さすがだな。」
「もちろん、脅したけどね。」
「テーちゃん人格は変わらせないようにしないと・・・。」

「とにかく最初は、オニチャオとオモチャオの捜索だね!」
「まぁ、操作は俺がするか。」
「じゃ、出発だぁ。破壊光線は任せてねぇ。」

ダーカウォーカーはゆっくりと上昇して、
一気に加速して空の彼方へと飛んでいきました。

続く。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第183号
ページ番号
9 / 19
この作品について
タイトル
だまっとけ。(黙っとけ。)
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第181号
最終掲載
週刊チャオ第197号
連載期間
約3ヵ月23日