とんでもなく強い敵を倒した、5匹のチャオ達。
・・・いや、この場合は「一匹」のおかげというのでしょうか。
しかし、後の役立たずの3匹もたまには活躍する物です。

2匹が順調に進んでいるときに、3匹はどうなったのでしょう?

~覚醒遺伝~

今、3匹のチャオが搬送されています。
まぁ、強さは普通のチャオとは比べ物になりませんが。
しかし、チャオはチャオです。
やっぱりコンテナに詰め込まれて送られていました。

「・・・僕たち、死ぬのかなぁ?」
「テイチャ、大丈夫チャオ!痛いと思うだけでぜったいに死ねないチャオ!」
「それはそれでひどい罰ですよね。」

オモチャオが本気なのか「生きた」冗談で言ったのかは明確ではないですが、
テイチャのBTB液の酸性色の毛はみるみるうちにアルカリ性に変わっていきます。
そんなとき、オニチャオがふと気付きました。

「ちょっと。あそこを見てください。」
「無理チャオ!チャオにはあそこなんてナイチャオ!」
「ああ~、穴があいてるね。」
「あそこから出られるかもしれないです。」

テイチャとオニチャオは軽くオモチャオを無視して会話を続けます。
さすがに、滑った事が分かったのか、オモチャオも黙りました。

「さてと、穴には上手く入りますか?」
「OKちゃお!はいよっと。」

オモチャオは緩慢な動作で穴をくぐり抜けると、外で大きく背伸びをししようとしました。
しかし、残念ながらオモチャオスーツを装着していたので無理だったようでした。

「次は僕が出るよ。よいしょっと。」
「次は私が出ます・・・うっ。」

テイチャは悠々と通り抜けることが出来ましたが、
オニチャオの左右についている角が引っかかっているのです。
真ん中だけ大丈夫という状態。
オニチャオは必死に踏ん張ります。

ぽき。
そんな音が響きました。本当に何もつっかえがない棒が折れたかのような。
そして、オニチャオの角は真ん中の角一本だけとなりました。
左右の角は無くなっていました。

「・・・・・・。」
「大丈夫!?オニチャオ!」
「大変だー!大変チャオ!オニチャオ~!」

「大変ほど大きく変わるんだよ。おまえら。」

いつも聞き慣れない口調。
テイチャは誰かが来たのかと辺りを見渡します。
オモチャオはテイチャとともに、その音源を探します。
しかし、答えは一匹のオニチャオが言ったとしか考えられませんでした。

「あれ~?なんで俺たちこんな所にいるの?」
「いや、知らないチャオ・・。」
「はぁ?あんたなにいってるの?おまえらのせいだろ?」

二匹は有りもしない首を高速で横に振りました。

「いや。これは軍の仕業でしょう。」
「軍?ああ、そう言えば人格が変わる前にそう聞いたな。」
「なら、軍に報復するチャオ!」

オモチャオは言い切ったところで、はっと気付きました。
オニチャオが薄気味笑っているのです。
テイチャは本心は読めませんでしたが、良いことは無いと思っていました。

「よし。殺すか。」
「いやいや!いま上空を飛んで居るんだよ!?」
「飛べばいいじゃねぇか。」
「いや、だから、扉全部閉まって居るんだって!しかも壊せないんだって!」

そうテイチャが言い切ると。オニチャオは良い考えが浮かんだかのような笑い顔になりました。

「よし!パイロットを殺して、カギを奪えばいいんだ!」
「なんで、こっちのオニチャオは殺すことしかないかなぁ?」

と言うわけで、彼らはパイロット室に入り込みました。
そして、そこにいた老いぼれパイロットに声を掛けました。

「もしもし?カギをくれますか?」
「けっ、誰がやるか!」

テイチャやオモチャオが声を掛けても意味がなさそうです。
と、オニチャオが今度は声を掛けます。

「あのさ、邪魔だから、カギをくれ。」
「はぁ?ならば、この大先輩の屍を超えてみ・・・ぶっ。」

オニチャオは躊躇無くそのパイロットをチャオ的には大きい足で床に踏みつけて、それを超えました。
そして、カギも見つけました。
これで一安心。3匹はそう思っていました。しかし、一つミスがありました。

パイロット殺したら、操縦する人が居ません。

「・・・げっ、だんだん高度が下がってきているチャオ!」
「え!?あ、パイロット殺したんだ・・・。」

ミスに気付いた、二匹にオニチャオが問いかけてきます。

「なぁ、俺って何かやっては行けないことでもしたか?」

二匹は有りもしない首を高速で縦に振りました。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第182号
ページ番号
6 / 19
この作品について
タイトル
だまっとけ。(黙っとけ。)
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第181号
最終掲載
週刊チャオ第197号
連載期間
約3ヵ月23日