5 「あるいは強行手段」

日々蒸し暑い日々が続いている。
そして、DVDはUNDER18禁しかない。
(何でそんなDVDがたくさんあるかは1~4話参照。)
まぁ、それだけが俺がうなされる理由ではないのだが。
と言うか、そんなモノほとんど関係ないのかもしれない。

―調味料、酒買ってこいよ!

本名不詳、と言うか命名自体付けられていないのでは?
口が悪い赤ん坊。通称「タフべぃびい」。
運動神経抜群の酒飲みだ。

・だが、あくまでも赤ん坊だ。

―ふっ、調味料さん、酒ならあのバーが良いですよ。
 何が良いか聞いてきてくれば良いのでは?

本名不詳。IQ300の天才小学生。通称「マセガキ」
IQサプリの問題は全部分かるらしい。
で、あの女の子探偵に現在片思い中だ。
理由は「あの子も難しい問題を解いているから。」だという。

・あれは演技だと言うことに「天才」は気付かない。

―ちょっとぉ、こっち向いてよ敏夫ちゃん♪

本名不詳、と言うか前、本名を聞こうとしたら、
―名字は貴方と同じ佐藤になるのよ♪
なんて言った物だから、もう二度と聞きたくない。

女3人と男15人とお付き合い中らしい。
通称「おかま」である。そのままやんけ。
以外とハンサムボーイ…ちくしょ~。

・なんだかんだ言って敏夫は結構おかまのことを知っている。

―で、今回の仕事はこいつを片づけることだ。

俺は新聞に切り出してあったチャオの写真を出す。
このチャオも誘拐されたチャオなのだ。
これに関してまた組織から要請が入ったのだった。

しかも、それだけではない。
このチャオを助けたら飼い主を保護しろと言う命令が下された。
こんな命令は始めてのことだった。何を考えているのか。
しかし、理由を言う前にDVDは変化した。
DVDが何になったかは知らない方が良いだろう。

―まぁ、とりあえず、こいつの飼い主を捕まえ…って!?

俺はとりあえず飼い主の情報を見た瞬間ビックリした。

―なんだ調味料。PCの画面にそんな釘付けになって。
―は…はは、聞いてくれ、今回の飼い主の居場所は…。

俺は変装は好きだが女装は嫌いだ。
…なんて言いながらも結局女装した。
と言っても中身からゴムスーツを使用し顔から何まで全て変形。
だてな女装ではないことを言っておこう。

・いや、言わないと何か気まずいし。

そして、俺は女子生徒役。
赤ん坊と小学生は視察。おかま野郎は…。

―きゃー、何か敏夫ちゃんと同じー♪
―うわっ、抱きつくな!
―なんかレズみたいで良いじゃない~。

・現実はホモの方だ。

…後先、嫌な予感がするが、これで行こう。
そして、俺たちは立つ。

「紅花女子高等学校」とでかでかと書いてある校門の前に。

・こういうことだった。

ふっ、まぁ、こういうのも良いかもしれないか。
女子高生を生で見ることが出来る。うん。良いね!
いつもあの変化するDVDでしか見ていないからなぁ!

・仕事は完全に置き去りにしてある。

―で、任務だからふざけるのは止めるように…努力するわ。
―努力かよ!きちんと断定しろよ!
―分かったわよ!ふざけるのは止めない!
―そっちかよ!いいか!本当に止めろよ!…はっ。

―ワタクシ、サトウッテイウノ。オホホホホ。

・敏夫は精一杯女らしさをアピールした。
 だが今更無理があった。

すると、いかにも凛とした女子生徒が話しかけてきた。

―…あなた達、何者?
―私わね、中等部3年「オシト・キスイダ・マカオ」って言うの。

おかま野郎…。それって逆からよんだら、
「おかま・大好き・敏夫」じゃねえか!ふざけんじゃねぇ。
でも、どうやら相手は高等部3年だから、
高等部1年までしか把握していないはず、これはいける!

―私は、中等部3年「ウロヤマカオ・ノコ・ナンケザ」なの。

・ざけんな!このおかま野郎!

―ふ…ふーん、留学生なんだ。変な名前だね。
―(そりゃあ、ただの逆文字だから)うん、そうですね。
―まぁ、名前なんて気にしないで欲しいわぁ。
―で、貴方ってこの人知ってる?

俺はどさくさに紛れて、飼い主の写真を見せた。

すると、急にその女子生徒の顔は引きつった。
そして暫く考えた後、ニヤリと笑った。

―あぁ、あなた達もこの飼い主を捜しているんだ?私もよ。変装しているのよ。
―な、何だって!?じゃあ、おまえは誰だ?

すると、その女子生徒は、俺たちをトイレに連れて行った。
そして急に女子生徒のからだがふくらんだ。

―まさか、俺たちと同じ変装を・・・。
―そう、おまえらチームは心配だから合流しにきたのさ。

刹那、パンと音がして中からは図体の大きい男が、
どすんと出てきた。

―俺は相方だ。通称「つっこみ」。G8から配属された。
―え?G8ってあの超有名な裏社会のドンが集まった組じゃぁ?
―す・・・すげぇ・・・。

その通称が。

・そっちだった。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第218号
ページ番号
6 / 7
この作品について
タイトル
バクチク
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ ライトカオス記念号
最終掲載
週刊チャオ第218号
連載期間
約18日