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午前二時になった。
俺は何故かこの時間になると目覚めてしまう。
多分、あのイケメンおかま野郎が襲いかかってくるからだ。
習慣が付いてしまった。
俺が寝不足で任務を失敗したらあいつのせいだ、きっとそうだ。
うん。
それにしても、この赤ん坊はよく寝るわ。
この赤ん坊らしさが生理的だけでなく、精神的にも欲しい。
―うぉ~、調味料、足が臭いぞ~。
・・・これは寝言なのだろうか。
あぁ、こいつの将来が思いやられる。
(もちろん、俺の将来もさることながらだが。)
―ん?あぁ、起きていたのか調味料。
―もう二時ですか、調味料さん。さっさと出発しましょう。
・・・ちくしょ~この餓鬼どもが~!
俺はエンジンを回して、勢いよく車を走らせた。
そして、30分程度立って廃ビルの前に着いた。
―・・・で、此処がアジトか。色物が居そうだな。
おまえに言われたくはないだろうよ。
―なんか幽霊でそうですね~こわ~い。
おまえの頭脳の方が恐い。
―はぁ、ま、良いか。よし、突入するぞ!
俺は勢いよく飛び込もうとした瞬間。
どーんと音を立てて、ドアが爆発した。
―ふっ、俺のランチャーをなめんじゃねぇよ。
するとランチャーを持った赤ん坊が後ろに立っていた。
いつの間にそんなモノを持ってきたんだよ。てめーは。
―な、何だ!何があったんだ!
すると、アジトからどんどんチャオが出てくる。
まさか、犯人はこのチャオ達なのか?
―ちっ、おまえらか!死ね!
すると、チャオが銃を持って構えている。
チャオが人殺しをするはずがないのに。
此処は逃げるしかないようだ。
俺は素早く右に回避する。
俺の居たところの後ろにあった壁が蜂の巣になる。
やばい、本物だ。
―おまえ達にライトカオスチャオを渡しはしないチャオ!
―ちっ、チャオのくせにかなり運動神経が良いぜ!
そんなこと言って赤ん坊が銃弾をものすごいスピードで、
よけているのが妙に気になる。
もう幻影がマトリックス化している。
そして、小学生は何やら「エリア51」と書かれた、
レーザーみたいなモノをチャオに照射しようとしていた。
何でおまえがアメリカの極秘部隊の武器を持っている?
―これを浴びせればチャオは一発で蒸発し・・・くっくっく。
こ・・・この餓鬼は・・・。
と言うか、ライトカオスの位置くらい確認しろ。
しかし最強(?)軍団とチャオ大量軍団(仮)を、
多勢に無勢とはいえ、どんどん追いつめていく。
もしかしたら、此処だけわいわいとしているので、
寝ぼけたご老人が、「今日はお祭りでもやっているのかのう」
と寝言を言うかもしれない。
確かに祭は祭だが、この場合は文字の頭に「血」がつくことを、
忘れてはならない。
と言うわけで、後に残ったのはうめいているチャオたちだった。
ゲーム画像を改造してこんなのを作ったりしてみたが、
(もちろんあのクソ餓鬼に作らせたのだが、)
本物で見ると、想像以上に滑稽だった。
(もちろん、グロテスクなほどではない。)
そして、無事に暴走していたチャオを、
リサイクル待ちのペットボトルのように積んだ後、
ライトカオスチャオのいる部屋まで行った。
―ふふふ、よく来たね諸君。だがもう終わりだ。
―ちっ、ボスか?へっ来るなら来い!
―成る程、なら行くぞっ。
―さあ、かかってこい!
―さあ、かかってこい!
―さあ、かかってこい!
―さあ、かかってこい!
―さあ、かかってこい!
―さあ、かかってこい!
―さあ、かかってこい!
―おい!何でそんなに沢山いるんだよっ!
―気にするな調味料。血の量が増えるだけだ。
―ったく・・・!おい!マセガキ!何とかしろ!
―ふむふむ・・・計算による結果が出ました。
―よしっ結果を発表しろ!
―結果は全員殺せば全て良し!らしいです。
つまり言う皆殺しだ。