するとチャオは携帯電話を取り出し何やらピポパポとメールをしている。
ずいぶんとハイカラな奴だ。
「う~ん。今、ダークカオスチャオに願いをかなえる人の指定が届いたチャオよ。」
「で、誰なんだ?」
「ただの高校生チャオね。で、その人は彼女が欲しいそうチャオ。」
「は・・・はぁ?」
「ま、この願いをかなえるチャオね。さもないと・・・。」
「さもないと?俺の子どもが死んでしまうのか?」
「いや、あなたの命を頂戴するチャオ。」

俺は一瞬とまどった。だが、また過去の映像が流れ込んできた。
『ねぇ、進。もしもさ。私が今の子ども産んで私が死んだらどうする?』
『そんなこと言わないでくれ・・・・。』
『いや、私は体が弱いの。もう産んだら死ぬことくらい・・・。』
『弱気にならないでくれ・・・。』
『・・・分かった。もうあなたを悲しませない。でも、もし私が死んでも、子どもだけは立派に・・・』
『分かっている。さ、もう寝よ。こんな話はもう止めよう。』

俺は決意を決めた。こうなったらもうやるしかない。
「おう、夢じゃないからにはやってやろうじゃないか!で、期限はいつまでだ?」
「1日チャオ。」
「1日・・・やけに短いような気がするが・・・。ま、いい。やってやろうじゃねえか!」
「それでこそ男チャオ!」

翌日。まずは病院の連絡から運命と言うべき日が始まった。
それは嬉しい知らせだった。

子どもが助かった。

一言で言えばそう言う感じの内容だった。登ってくる朝日がその喜びを強調する。
しかし、俺にとってはこれが試練の始まりだった。
人生の二回目の大ばくちの日。
「さてと、いっちょやるか!」
俺は夢ではないその高校生のいる高校の名前と住所の書いた紙を持って出た。
ヒーカが置いてくれたに違いない。

「・・・で、何だよ!この高校は!」
俺は言葉には出さなかったが、びっくりした。でかい。すんげぇでかい高校。
うわお。こんな高校見たこともない。
・・・感動している場合ではない。さっさと目的の子を探すとするか。
が、此処で俺は大変なことに気付いた。
「・・・今日から連休じゃねぇか!」

困った。連休だったら、どうすれば・・・。
すると、さっきまでこの高校のことについて書いてあった紙が光り出す。
「んな・・・書いてある内容が変わっているよ・・・。」
そう。紙には『竹岡鋼志君のお宅への道のり』と書いてあったのだ。
成る程、出会うところまでは手伝ってくれるみたいだ。
俺はその道のりの通りに歩き出した。

「・・・割と家は質素って感じだな・・・。普通の家だ。」
俺は此処でそのままインターホンを押そうとしたとき、あるモノを見て手を止めた。
そこには釘バット、木刀5本程度、サバイバルナイフが散乱している玄関だった。
質素どころか・・・超危険なにおいがするお宅じゃねぇか。
親の顔が見てみたいよ。

「おい!俺の家に何か要でもあるのか?おい!」
見てしまった。
「あの~、竹岡鋼志君に会いたいんですけど・・・。」
「あぁ?あんな弱々しい奴に何のようじゃ?」
「とりあえず、少しを話をしたいんですけど。」
俺は元不良の血がたぎってきていることに気付いて、優しく優しくと、
心の中で叫び続けながら話す。

それが良かったのだろうか、男は窓を閉めて、鋼志と叫びながら呼んでいた。
暫くして扉が開いてきた。
そして、そこに立っていた男はさっきの男とは真逆の子が立っていた。
母親似だな。俺は直感でそう判断した。
「・・・何のようですか?一体。」

俺は暫くその子を公園に連れて行った。
「ふぅ、おまえの父親を見たときは驚いた。
 おまえがこんな子どもで良かったよ。いや、おまえと呼ぶのは止めよう。
 鋼志君・・・で良いかな?」
「はい、そうして下さい・・・。」
弱々しい態度に少しいらいらしたが、此処は子どものため。
俺は暫く間を置いて、話し始めた。

「おまえ・・・好きな奴がいるんだろ?」
「え・・・?い・・・いませんよ!」
うんうん、こういうところだけ子どもっぽい。ウブというのかこの場合。
「まぁまぁ、いるんだ。おまえには。これは運命のベールに付けられているんだから。」
鋼志は何がなんだかさっぱり分からない表情だったが、
好きなコがいると決めつけられてしまったのが嫌になったのか顔が引きつっている。

「ま、俺は色々事情があっておまえに恋人を付けなくてはいけなくなった。
 理由は聞いて欲しくないが。で、おまえに好きな人がいるなら、俺は努力する。
 そいつとつなげる努力をな。白状してくれ、誰なのか?」
「ふ・・・ふざけないでくださいよ!僕帰らせていただきます!」

俺はしょうがないので鋼志の腕を思い切りつかんで、低い声で言った。
「おい。おまえ、父親が恐いだろ?俺もな昔は不良界で有名だったんだ。
 おい、おまえこれ以上言わないなら顔の形変形させるぞ?おい。」
「う・・・あぁ・・・う・・・。」
鋼志はびびって何も言えないようだった。さて、聞き出すか。

・・・何か罪悪感がなぁ。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第199号
ページ番号
2 / 4
この作品について
タイトル
あなたの願いを叶えます。
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第199号