~第六十七話~
アクデゼ「・・・・・時は・・・満ちた・・・。」
そうアクデゼが言った瞬間、祭壇全体が揺れ始めた。
そして、祭壇の揺れが大きくなり・・・・・ソニー達の意識がもうろうとした・・・。
ソニー「・・・・・ッ。・・・ここは・・?」
やがて揺れは収まり、ソニーは意識が戻る。
シャーも、エリも大丈夫のようだった。
だが、周りの様子がさっきとは違っていた。
周りには紅い雲。火の玉や、雪が降ってきたり、雷の音さえした。
そして・・・・・地上が無く、足場が祭壇だけになっていた。
アクデゼ「ここはさっきの場所とは違うはるか上空・・・。」
アクデゼの声がした。
だが、ソニー達が周りを見渡していても、どこにもいない。
アクデゼ「・・・・・今頃地上では、大規模な自然現象が襲い掛かっているだろう。」
シャー「・・・・・まさか・・・!」
エリ「・・・・・どうやら恐れていたものが、現実となったようだな・・・。」
ソニー達は戦闘態勢にはいる。
アクデゼ「そう・・・・・影の王国が復活したのだ!!」
そういって、アクデゼが上空から落ちてきた。
ソニー達はそれを避けたが、強い衝撃が辺りをまきこんだ。
ソニー「うお!?なんだ!?」
アクデゼの攻撃したところが、煙で見えない。
アクデゼ「地上では今頃影の王国が出現し、自然現象を崩すために邪気を放っているだろう・・・・・それはやがて人間の住む場所にまで到達するはずだ・・・。」
そして煙が四方へ飛び散り、アクデゼの姿を映し出した。
アクデゼ「後は・・・・・お前らを始末するだけだ・・・・・。」
アクデゼの右手には・・・・・黒き魔剣が握られていた・・・。
ソニー「やばそうだぜこりゃ・・・・・。」
シャー「あぁ、何もされなくてもあの剣は危険だということが分かる・・・。」
アクデゼの握っている魔剣から、かすかになにかのオーラがでていた。
そして、こちらに襲い掛かってきた。剣が振り下ろされる。
エリ「かわせ!!」
エリの言うとおり、ソニー達はばらばらにかわしたが、剣が振り下ろされたところから、黒い物体がソニー達に襲った。
ソニー「ぐッ・・・なんだこりゃ!?」
ソニーは黒い物体にかすったが、かすった箇所が、痛みも無くかすり傷がついていた。
シャー「ダークブラスト!!」
シャーが、片腕にためた黒い闇をアクデゼに突っ込ませ、そして爆発させた。
シャー「・・・・・どういうことだ・・・!?」
アクデゼは、ただ単に剣でガードしただけだったが、爆発自体の攻撃を全て防いでいた。
アクデゼ「・・・・・さすが魔剣・・・・・強い・・・強いッ!!」
アクデゼのその言葉で、禍々しいオーラが辺りを包む。
その時、雷がシャーを襲った。
シャー「ぐはッ・・・!!」
アクデゼ「自然は今荒れている・・・・・周りの状況も確認しないと自然にやられるぞ?」
そう言い、シャーに魔剣が振り下ろされるが、エリが魔剣を幻想刀でとっさに防御しにいった。
エリ「アクデゼ・・・・・!!」
アクデゼ「力も無いエメラルドが、俺に勝てるとでもおもっているのか?」
そういって、エリはアクデゼの魔剣の攻撃を防ぎきれず、シャーごと吹き飛んだ。
エリ「うぐッ・・・。」
シャー「エリ!前だ!!」
そういうと、黒い物体がエリを襲い掛かっていた。
エリはその攻撃をとっさに避けるが、風圧かなにかで吹き飛んでしまう。
エリは、祭壇の端ぎりぎりで着地した。
エリ「ソニー!奴の魔剣は、過去から伝わるチャオスエメラルドの力を使った剣だ!奴の剣を封印しない限り、この戦いは終わらない!!」
そういうと、火の玉がエリに襲い掛かってきて、それをしゃがんで避ける。
ソニー「分かったぜ!あいつ自身を倒せば封印することができるんだな!」
ソニーはそう言い、風がソニーを包む。
ソニー「自然に住む風の力よ!我の元に集まり、全ての風を操れ!ウインドコントロール!!」
そうソニーが言うと、4つの竜巻がソニーの周りに集まった。
そして、その竜巻からさまざまな風の攻撃がアクデゼを襲う。
竜巻や切り刻む風、さらに爆発する風などさまざまな攻撃だった。
ソニー「OK!さすが威力9は強いぜ!!」
風が止んで、アクデゼの姿が見える。
ソニーが見たものは・・・・・無傷のアクデゼだった。
アクデゼ「その程度か?」
ソニー「おいおい・・・・・これでも結構本気だったんだがな・・・ちっとショックだぜ?」
強がっているソニーだが、かなりびびっていた。
今までのレベルとは違いすぎるからだ。
シャー「ダークウォール!!」
闇の攻撃がアクデゼを攻撃するが、やはり攻撃は効かない。
アクデゼはソニーに向けて、黒いレーザーをハイスピードで放った。
ソニー「やべッ!」
レーザーはソニーには当たっていない・・・・・シャーが幻闘術でソニーを守っていた。
未だにレーザーは消えない。
ソニー「シャドー!!お前・・・!!」
シャーは苦しそうな表情で、レーザーを抑え、ソニーにむけてこう言った。
シャー「・・・・・ソニー・・・後は頼んだぞ。」
そういうと、シャーの幻闘術は破れ、吹っ飛ばされた。
そして・・・・・祭壇から、奈落の底へ落ちていった・・・。