~第六十六話~

シャー「!!みんなガードするな!避けろ!!」

そういって、4面の方向からきた攻撃を避ける。
しかしソニーとシャーは、少しかすってしまったようだ。
ソニーは右腕に、シャーは左足から血がにじみでている。

ソニー「おいおい!!幻闘術も使えんのかよ!?」
エリ「何か対策はないのか!?」

シャーは考えていた。
このままでは、やられてしまう・・・・・攻撃が激しすぎる。



その時、シャーはヴァルバドズの戦闘の時の事を思い出した。
これならば・・・・・・。


シャー「ソニー・・・・・鳥目は治ったのだったな?」


ソニーはそう聞くと、戦略を思いついたらしい。
そのことをきいてキーワードは闇であることがすぐに分かった。


ソニー「それで、詠唱するって訳だな?俺は時間をかせぐから、うまくやってくれよ?」
シャー「エリ!暗いところは大丈夫だな?」
エリ「そんなこときかれても困る!多分見えなくなるだけだ!」
シャー「ソニー。エリも任せた。右腕は大丈夫か?」
ソニー「大丈夫だぜ。シャーも無理すんなよ!」

そう言って、アクデゼの攻撃を避け続ける。

シャー「行くぞ・・・・・。ダークワールド。」

そう言うと、辺り一面。黒い世界に包まれた。
闇による視覚症状をなくす技である。


アクデゼ「・・・・・どこにいる?」


アクデゼには見えてないようだ。


ソニーはエリを連れて、

ソニー「アクデゼ!こっちだぜ!襲えるものなら襲ってこい!!」

そう言うと、四人のアクデゼはソニーの声のするほうに行った。
その反対側で、静かにシャーは詠唱を始める・・・。




闇は全てを闇に染める。

闇は全てを恐怖に染める。

闇は全ての心を闇にする。

闇は全ての五感を封じ込める。

闇は全てを黒きものにする。

闇の力よ・・・・・今ここに。

闇の力よ・・・・・全てのものを闇に染めろ。




シャー「『闇』」

そう言うと、闇の中で霧状の闇が現れた。

次の瞬間、アクデゼの力により闇は消えた。

だが、新たに霧状の闇が、アクデゼを包み込んだ。



アクデゼ「なんだこれは?」


そして、シャーは言った。



シャー「BON」



そして、4人の悪魔は霧から出た闇の力により、切り裂かれていった。




シャーの闇の力は絶大だった。

アクデゼの周りの霧状の闇から、いくつもの闇による攻撃が現れているからである。

そして霧の力のせいか、対象の五感を狂わせているため、どこから攻撃されているか分からない。

回避不能の絶対的な闇の力である。


やがて攻撃は止み、アクデゼは4人から1人になって倒れた。



ソニー「・・・・・終わった・・・のか?」
シャー「いや、まだのようだ。」



アクデゼを見ると今にも立ち上がろうとしていた。
だが、足元がふらついている・・・・・こちらの勝利は見えていた。




だが、少し遅かったようだ。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第330号
ページ番号
76 / 87
この作品について
タイトル
夜空のエメラルド
作者
斬守(スーさん,斬首,キョーバ)
初回掲載
週刊チャオ第268号兼GW&ライカ記念特別号
最終掲載
週刊チャオ第330号
連載期間
約1年2ヵ月13日