~第五十九話~
ナックー「てめぇ!!何をしやがった!?」
ナックーは叫んだ。
アクデゼ「簡単だ。暗黒の時間が復活するだけだ。」
暗黒の時代・・・・・それは、この黒い雲が前兆をあらわしているのだろうか。
ソニー「ずいぶんと早いじゃないか?暗黒の時代は、20時に復活するはずだろ?・・・・・そして、お前が橋を消したんだろう?」
アクデゼ「勝手にそうなっただけだ・・・。チャオスエメラルドを充電するとき、どうやらその周りに結界を張り、復活前に暗黒の時代になる所の範囲を決めるらしい。」
暗黒の時代になる所・・・・・。
シャー「この黒い雲がある所のことか・・・。」
アクデゼ「そういうことだ・・・・・そして、復活の邪魔をするお前らを阻止しに来ただけだ。」
そういうと、いきなりソニー達は威圧感を感じた。
だが、以前感じたときよりも楽になっていた。
ソニー「さて、ここで戦うってことか!」
しかし、アクデゼはゆっくりと首を横に振った。
アクデゼ「戦う・・・・・というよりも、お前らを精神的に痛めつけるだけだ。」
ナックー「なんだと!!てめぇ!!」
ナックーはアクデゼに殴りかかった・・・・・だが。
アクデゼ「死の記憶〈デッドメモリー〉」
そういうと、イキナリナックーは苦しみ始め、地面に倒れた。
ナックー「ぐぅあああああああああああああああ!!なんでだ!!なんでだよおおおおお!!」
ソニー「ナックー!?おいどうした!?」
アクデゼ「そいつには、死に値するような過去を見させてやっている・・・・・。今見ている記憶は、こいつの師匠が死んだときのことだ・・・。ソニー、シャー、テル。貴様らなら知っているだろう?」
ソニーは、心当たりがあった。
確かナックーは、代々チャスターエメラルド、つまりエリを守るための守護者を受け継ぐことになる種族の子孫だった。
そのため、師匠がいてナックーを鍛えていたのだが、ナックーが免許皆伝を貰って一人前になった時。
師匠が事故で無くなった・・・・・。師匠もナックルズ系チャオで、転生できないためだ。
シャー「・・・・・・その時の苦しみを味わっている訳か。」
アクデゼ「そうだ。それが俺の幻想刀の能力『死の記憶(デットメモリー)』記憶の禍々しいところを忠実に再現し、そして精神を破壊する。精神の持つものはそれほどに脆い。」
ソニー「・・・・・暗黒の時代を復活させる理由が、馬鹿みたいなのにな。」
アクデゼ「何故だ?チャオを開放させるためには、正義と言っても過言でもないだろう。」
そんな訳が無い。
あの本に書いてあった、暗黒の時代・・・・・つまり影の王国を作り出した理由!!
ソニー「人間を滅ぼしてチャオを救うなんて、馬鹿みたいなことに決まってんだろ!!」