~第五十七話~

ソニーは驚いた。
結局、ソニー達は光・幻闘術を習得できなかった。・・・・・というよりもできない。
光・幻闘術がなんなのか、どうすれば習得できるのか、結局は分からないままであったためだ。

エリならなにか知っているはず・・・・・しかし・・・・・。



エリ「すまない。それについては私も分からない。」


そう返事をした。

シャー「そうか・・・・・ならばいい。」
ソニー「シャー?どうしてお前はそこまでそれにこだわるんだ?」
シャー「簡単だ。あいつを倒す唯一の鍵だと思っているからだ。」

シャーはそう答えた。

ソニーは今のままでもあいつを倒せると思っていたのに、シャーの発言で心が揺らいでしまった。


簡単には勝たせてくれなそうだ・・・。




ソニー「よし、そろそろいくか。」

ソニーはみんなを見ようとしたが、ミユキのところだけを見てしまうはめになる。

ミユキ「ナックー起きてよー。」

ミユキがナックーを起こそうとしていたのだ。

ソニー「やばい・・・。ミユキ逃げ・・・!」


もう遅かったようだ。
ミユキはナックーに殴られた。


ミユキ「あべしごふぁ!!」
ユリカ「ミユキさん!?」


そういや、ミユキはナックーを起こしたことなかったな・・・・・。一年以上一緒にいたやつらは知っていたが。

ナックー「俺の眠りの邪魔をするな・・・・・。」
ソニー「ミユキ・・・ナックーは寝相が悪いんだ。お前じゃ起こせない。」
ミユキ「寝相なのあれ!?寝相のレベルじゃないよ!!」
ソニー「俺も一年前はそう思っていた!!でも、あれは寝相なんだ!!」

ナックーは本当に手間のかかるやつである。

ユリカ「じゃあ、起こしますね。」
ミユキ「ユリカ!危ないよ!!」

猛獣のような扱いである。

ソニー「俺も不思議なんだがなミユキ・・・・・ナックーはなぜかな・・・・・。」



ユリカ「お兄ちゃん。起きてください。」

そういうとナックーはいきなり立ち上がった。

ナックー「おう!ユリカおはよう!!」


ユリカに向かって拳を前に突き出してガッツポーズするナックー。



ソニー「ユリカにお兄ちゃんと言われたら、スッキリ起きるんだよ。」
ミユキ「なんじゃそりゃ!?」
ソニー「俺だって知りたいぜ!!散々試しても殴られるんだぜ!?」
ナックー「いや、試すお前もどうなんだよ。」
ミユキ「ただの変態じゃん!!」
ナックー「なんだとお前!?」



シャー「・・・ふッ、若いな。」
エリ「あぁ・・・若そうだな。」
ソニー「そこの古参と大古参。何をやっている。」


そんなこんなで、出発である・・・。
この先になにが待っているのだろうか・・・。




エリ「エスケープ!」


そういって、俺たちは夜空の祭壇に向かってワープした。
そして、夜空の祭壇まで一気にワープする。



ワープするはずだった。

突如ソニー達に衝撃がはしった。



それと同時に、ワープは解除された。




ソニー「・・・・・いててて、おい皆大丈夫か?」
エリ「あぁ、なんとか大丈夫だ。」


仲間みんな大丈夫だったそうだ。


シャー「・・・・・どういうことだ?」


シャーは呟いた・・・シャーの見ていたほうは、崖の方だった。

だが、瞬時にソニーは理解した。



ソニー「ここは橋の前か・・・?・・・・・なんでだ?」



ソニー「なんで橋がなくなっているんだ!?」


そこには夜空の祭壇へといく橋が無かった。

太陽が昇っている頃なのに、何故橋が消えているのか理解できなかった。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第329号
ページ番号
67 / 87
この作品について
タイトル
夜空のエメラルド
作者
斬守(スーさん,斬首,キョーバ)
初回掲載
週刊チャオ第268号兼GW&ライカ記念特別号
最終掲載
週刊チャオ第330号
連載期間
約1年2ヵ月13日