☆第2章☆*11話*

「・…ぅ・…」

あっこがうたれてから数分たった時だった。

【応急処置はなんとか終わった…。だが、まだ…いや、えぇ…。】

チャキが言いかけ、口篭もった。

【チャキ、言いたいことがあるのならいって。僕は気にしま
 せないっスから。】

アークリンアが真顔で問い詰めた。

【えぇと…うんにゃ、あぁ…。まだ半人前の俺が言うのもなんだか・・。
 それが…。】

チャキが1度言葉を切った。そして、アークリンアの顔色を伺った。

ハッピーの表情は真顔のまま変わらない。

【あっこは・・。……、もう助かる見込みはゼロだ。このキズじゃ…。
 もう助からねぇ。】

【な…】

ハッピーは声を震わせていった。

【なんで!!!!】

そして、一言叫んだ。

【・…】

チャキは何も言わない。

【なんで…なんで…!!こんなことで、チャキは悲しくないっス     か!?何とか治せないっス…】

ガッ。

チャキがアークリンアの胸倉をつかんだのだ。

【うるせぇ!!!!悲しいに決まってんだろ!!!治せねぇに決まってんだ  ろ!こんなキズ!!!!!俺だって…投げ出したく…ねぇ…】

だんだんチカラが弱まり、最後にはハッピーの胸倉を離した。

チャキは大粒の涙を流していた。ポヨは数え切れないほどにまいている、納得のできない合図を出しているグルグルが出ていた。


【フフフ…】

【ハハハ…】

チャペル、チャピルが笑った。

【何言ってるの?ボク達に武器なしのドノーマルで勝てるわけないじゃ ん!寝言を言っているのは君じゃあない?】

とチャペル。

【そうそう。僕達は闇の四天王の一人、チャピルとチャペルさ!!
 勝てるものなら勝ってごらんよ?そのチンケな【友情】というモノ
 しかないボンクラがさぁ…。】

とチャピル。

【うるせぇ…】

【うるせぇ・・うるせぇ…】

ラッキーとアークリンアは何度も呟いた。

【てめぇら…なぎ倒す!!!!!!!】

そう叫ぶと、2人は同時にチャピル、チャペルの方へ飛んだ。

チャピルとチャペルはニヤァ、と君の悪い笑みを浮かべた。

ガギィィ…ン!!!!!

ビームソードにより、2匹が弾き飛ばされる音が響いた。

*続く*

このページについて
掲載号
週刊チャオ第169号
ページ番号
11 / 13
この作品について
タイトル
優しい飼い主求めて。
作者
あっこ
初回掲載
週刊チャオ第160号
最終掲載
週刊チャオ第171号
連載期間
約2ヵ月19日