☆第二章☆*9話*
お断り…*
今回多少、ギャル文字と思われる文字を使っております。
ぁ・ぃ・ぅ・ぇ・ぉ・ヵヽ・ゃ・ゅ・ょ・ゎ などです。
1、2回しか使用していませんが、ご了承下さい。
尚、どうしても読めないor迷惑な場合、消去及び訂正致します。
***************
「うぅ…」
あっこがうめいた。
ただでさえ居心地の慣れない(チャオの世界)にいるのに、
異世界にまで来てしまったため、精神的にダメージを受けているのだ。
【あっこさん、本当に大丈夫ですか…?一休みしてからでも、僕は…】
「うっ、ううん、本当に大丈夫だから!ごめんね、気ぃ使わせて…。
それより、そうっ、あの、もう時間ないんだから!早く行こう!」
アークリアの言葉をさえぎるようにあっこが言った。
【なんかバカブリーダー、様子がオカシイチャオ…?】
ラッキーがハテナポヨを出しながら呟いた。
そのラッキーの言葉に、他の皆は気付かなかった。
【・…】
あっこ達一行は、ずいぶん長い間歩きつづけていた。
【なぁ、アークリンア】
【なんですか?】
長い沈黙を破って、チャキがアークリンアに聞いた。
【あんたの世界って、町とかあんのか?村でもいいけど】
「あぁ、そういえばそうね…」
あっこも問う。
【・・・】
「アーくん?」
あっこがもう一度問う。
【あ、ごめんなさい…。僕の故郷は…。ゆがみによって、もう…。】
アークリンアが苦し紛れにそう言った。
目にはかすかな涙が浮かんでいた。
かすかでも、あっこにはその涙に気付いていた。
【え…。あ…。】
チャキが焦る。
【そんな…。本当チャオっスか?】
ハッピーが言った。
【チャキ】
ラッキーが言った。
チャキにはラッキーの言いたいことが解っていた。
【あ…と、その、アークリンア…】
チャキが焦り焦りでいった。
【何ですか?】
泣き笑いのような顔を浮かべてアークリンアが言った。
【ぁの…ゎるヵヽったょ…。さっきのよぅな質問…。】
【え?】
小さいモゴモゴといっている為、アークリンアにはよく聞こえないようだ。
【だっ、だからっ!!ごめんって言ってるんだよッ!!!解ったかっ!】
チャキは顔を湯でタコのように真っ赤にして叫ぶように言った。
【い、いえ、僕も悲しいことばっかりいって…】
アークリンアは正直驚いていた。
強気な性格のチャキが謝ったからだ。
「わ、私もごめんなさい…」
あっこはチャキに続くように言った。
「でもね」
あっこは続けた。
【え…?】
アークリンアはすでに泣いていた。
「絶対に皆で取り返そうよ!!そのために私達、一緒にいるんでしょ!」
あっこはガッツポーズをしてアークリンアに言ってみせた。
【そうチャオっス!僕ら達で取り返して見せましょう!】
ハッピーも言った。
【バカブリーダーも、たまには良いこと言うチャオっ!アークリンア、
頑張ろうチャオっ!】
【オレ達の世界も破滅するんだし…やってチャオ!!】
ラッキー、チャキも続けていった。
アークリンアは、家族を失った悲しみと心強い仲間がいる喜びの
顔がくしゃくしゃになるほどの涙を流した。
【はい…有難う…皆、有難うございます…!】
薄暗い世界。でも一行の笑顔は太陽のように明るかったのであった。
ガサ、ガサッ、…。
【フフ…また新しい獲物が来たようだよ…チャピル…】
【あぁ…また新しい餌食が来たようだな…チャペル…】
*続く*