~チャオとあっこのノンフィクション~(第1章)*3話*

『皆、前はごめんね。木の実あげるから許してね?』

あっこはそう言うと木の実を三つ、3匹に差し出した。

ここで言っておくが、ラッキーは丸い実が好みであり、

ハッピーはさんかくの実が好みであり、

チャキもさんかくの実が好みであった。

そしてあっこが差し出したのは・・・しかくい実。

(ズピシャァァァ…)

チャオ達の頭に雷が走った。

【期待してたのにチャオっス…。】

【寝たきりの僕なのに保健室に連れていかなかったクセに…。】

【ラッキーの丸い実食ってたほうがマシだったか…?】

3匹が口々に言った。

『ん?どーしたの?ホラ、早く食べてよ~v』

あっこ…バカブリーダーはそんなこと夢にも思わずに実を進めた。

【………】

その言葉を聞いたチャオ達はよけいに空気が重くなり、沈黙だ。

『もしかして…』

やっとわかってくれたチャオ…そう、僕達がこの実がきら…

キライといいかけたラッキーを先取って続けた。

『皆、レースに出たいんでしょ!?』

(ズカピシャァァァ・・・ン)

2回目の雷が3匹の頭を走った。

【ハア!??????】

誰もが絶叫した。

『そうでしょ?図星なのはわかってるんだから!このこの~』

あっこは一人で盛りあがる。

【………】

また元の空気に変わった。

『さっ、ラッキーはヒーローだからダークレースに、
 ハッピーはニュートラルだから~…チャレンジレースでいいかな。
 チャキはダークだからヒーローレースに出場してね。』

勝手に決め付けて石化している3匹を抱き上げ、レース場に連れこむ。

『さっ、頑張ってねー★☆』

手を振りながら別れを告げるあっこ。

気がつけば、3匹はそれぞれ指定されたレース場にいるのであった…。

続く*

このページについて
掲載号
週刊チャオ第161号
ページ番号
3 / 13
この作品について
タイトル
優しい飼い主求めて。
作者
あっこ
初回掲載
週刊チャオ第160号
最終掲載
週刊チャオ第171号
連載期間
約2ヵ月19日