第二十話 新たな大陸へ・・・・
ホワイト「おかわり!!」
カートレッジ塔での激戦は、ホワイトたちの勝利。
七福神「ベンテ、エビル、ホテイ」を倒し、ホワイトは「ノアン」を倒した。
今は、リヴァー・アルトの、ネシアというチャオの家にいる。
ホワイトは水色の、チャオの頭の形をした実を平らげると、催促した。
ネシア「本当によく食べますね。」
ホワイト「おう。それぐらいしか自慢できるとこがねーからな!」
どうやら、町中のチャオたちに歓迎されているらしい。
ネシアの家の周りにはさまざまなチャオ達が居て、ホワイトたちを見ている。
それもそのはずだ。この町を組織の呪縛から解き放ったのは、彼らなのだから。
特に、愛想のよい、ホワイトとアヴェンは、歓迎されるどころか、一緒になって遊んでいる。
ヒーズ「子供だな。」
ネシア「あら、ヒーズさんだって子供ですよ。」
壁によっかかるのにも飽きたのか、侮辱されたからか、ヒーズはカイスのほうに向かっていった。
熱心に、カイスは地図を見ている。
ヒーズ「どうかしたのか?」
カイス「いや。世界地図など、見たことがないものでな。」
見ている地図は、大きく、チャオが乗っかれるほどだ。実際に、カイスは地図の上に乗りながら、地図を見ている。
そして、赤いペンと黒いペンで、いろいろと書き加えていた。
今居る場所は、どうやら左下の方向らしい。そして、その陸の右上端が、リヴァー・アルトだ。
ただ、ヒーズには気になるところがあった。それは、この場所からずっと右にいったところが、ぽっかりと白く、抜けている。
ヒーズ「これはなんだ?」
カイス「ネシアが言うには、まだ解明されていない場所らしい。」
世界地図を丸めて、リュックにしまうと、カイスは剣を持って、外に出て行った。
残されたヒーズは、しぶしぶと寝転がって、目を瞑った。
アヴェン「―んで、これはその「皚皚石」(がいがいせき)ってのか。」
「ああ。この資料にも載ってるし・・・それからこれにも。」
周辺のチャオに、ホワイトが持って来た白い宝石を見せていた。
どうやらこの宝石は、「皚皚石」という名前で、南無三宝の一つなのだという。
南無三宝というのは、世界に散る三つの伝説的な宝石で、よく書物にも書かれているが・・・
いまだ、使用方法や、発掘元・・・それに、物質などは、解明されていない。
ホワイト「で、次、どこいくんだ?」
真昼間のころ、ネシアの家でホワイトが言った。
カイスが世界地図を広げて、地形の説明と、場所の説明をいっているところだった。
アヴェン「心当たりは・・ないな。」
ネシア「組織をまだ攻め立てるんですの?」
話し合っていると、いつの間にか目の前にいたネシアが、聞いた。
ヒーズ「ああ。それが目的なのでな。」
ネシア「それでは、ここから更に北へ行ったところに、極寒の地「ヒュールズ」があります。そこから船で、「ラート大陸」に移ればいいのでは?」
左下のいまいる陸の下のほうが、最初、ホワイトとヒーズが住んでいたところだ。
そしてここは、右上のほうなので、ここから北にいき、船で大海を渡ると、「ラート大陸」に着く。
ホワイト「組織のやつはどうなってんだ?そこも組織の奴等に・・・」
カイス「いや、七福神がここの大陸を支持する奴等だ。それを壊滅させた今、ここの大陸は安全だ。」
だが―と、続けるように、カイスは言葉を放った。
カイス「東北へ行けばいくほど、強くなるぞ。組織の連中はな。」
ホワイト「へ。上等じゃねーか。」
アヴェン「来た奴等からぶっとばせばいいんだよ!・・・だろ?」
ニヤリと笑いかけるアヴェン。ホワイトは、チッと舌を鳴らした。
行く場所が決まったので、早速出発の準備をした。アヴェンという仲間が増えたので、全員で荷物は分担することになった。
ヒーズ「では、世話になった。」
ネシア「いいえ。道中お気をつけて。また、お会いできたら・・・」
ホワイト「ああ!じゃーなー!」
極寒の地、ヒュールズを目指して、ホワイトたちは今一度、旅立った。
続く