~最終回~ ページ1
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その日、少年はとても驚いた。
友達と遊んで家に帰ってきたら、大きな卵がおいてあったから。
それは、少年が欲しくてたまらなかった、チャオの卵だった。
お母さん。
「よかったわね」
お父さん。
「いいか、ちゃんと一人で責任を持って育てるんだぞ」
どうやら母親が、父親に説得してくれたらしい。
少年が強くチャオを育てたいと思っているコトを伝えてくれたらしい。
少年はお礼を言って、卵を優しく撫でた。
――数分後、卵の中から出てきたのは、体は水色で手足と頭の先が黄色の、普通のピュアチャオ。――生まれたばかりの、コドモチャオだった。
…
「じゃあ、この子に名前を付けてあげなくちゃね」
そうだ、名前を考えなくちゃ。
この間までは寝る前に、自分のチャオにはどんな名前をつけようか、などといろいろ考えていたはずだったのに…。
いったい、自分はどんなな名前をつけようとしていたっけ。
えぇと、このチャオの名前は……。
そのとき、唐突に思い出した。
この間会った女の子。そして、その子のチャオの名前。
よし。決めた。
「このチャオの名前は――
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