gillside~その4・チーム・プレイ~

 ギル達の間で一つの結論に達した。
 全員で一箇所にいて行動するより、何組かに分かれて行動した方が都合がいい。
 そして、四組に分かれて行動することにした。
 A班 班長 ギル・ウイング    キルクル・フェザー クロウズ・スペース
 B班 班長 ジャックル・フォンス ガルポ・ディフィル パーティ・ウィーム
 C班 班長 シュリープ・オリス  ハロウ・テイル   マムゥ・ヘッド
 D班 班長 カトル・フェン    スニップ・ペング  ヘロル・ターク
 モルフォは掃討部隊の指揮。

 それぞれの班で一つ、通信機を持ち、町や都を破壊した後、モルフォに連絡することにした。
 ちなみにモルフォは普段基地で待機、だ。

 ところで、キメラ達には頭のいいのとよくないのがいる。頭がいい奴はモルフォが町やら都やらの場所を教えると自分でいけるのだが、よくない奴はモルフォが連れて行かなければならない。それ以前の問題の奴もいるのだが。
 モルフォは、頭があまり良くないキメラ達に基地の守りにすることにした。彼らは本能にしたがって動いてるに近いのだが、モルフォのいうことは聞く。(ちなみに他の奴らのいうことは聞かない)そして、キメラ達の中でも、頭の特にいい奴らに、ある程度指揮を任せることにした。モルフォは、だいたい飼育係のようなことをしている。 

 ギル達の作戦は上手くいっていた。いや、上手く行きすぎていた。
 シュリープやカトルといったお気楽な奴らはあまり深く考えていなかったが、ギルとジャックルはそれに疑問を持った。
 ギルとジャックルの間で、A班、つまりギルの班は世界を探索してそのことを調べることにした。
 ギル、キルクル、クロウズは、それぞれ普通のチャオの格好でいろいろなところを旅することにした。

「本当にそれでいいのか?」
「ええ、何かあってからでは遅いですから」
 ジャックルは精神統一をして、ギルの額に手を当てた。光がほとばしったかと思うと、ギルの姿普通の灰色の子供チャオの姿になり、ジャックルの手には小さな宝石があった。涙型で黒っぽい色だ。
「どうですか?」
「どこからどう見ても灰色のコドチャなのだ!」
 キルクルがニコニコしながら言った。
「次は貴方達の番ですよ」
「は、私は子供になどなりたくないね」
「子供になるのではなく、普通のチャオになるんですよ。力を封印して」
「はいはい」
 ジャックルはギルにしたのと同じように、キルクルとクロウズ にも額に手を当てた。
 キルクルはナイツチャオ、クロウズはヒーロー・チカラチャオになった。
 キルクルの宝石はねじれた時計の針のような形の紫色、クロウズのはオレンジの中が透けて見える立方体だった。立方体の中には液体が入っていた。
「ところで、ジャックル、戻るときはどうするんだ?」
「宝石をぎゅうっと握ると体に吸収される。そうすれば戻るはずだ」
「あとさ、ギル、お前その姿で敬語はちょっと気持ち悪いぞ」
「は?」
「もっとこどもっぽいしゃべり方しろよ。とりあえずその姿の時は」
「そうですか・・・どんな感じでしゃべればいいのでしょう?」
「とりあえず丁寧じゃない言葉でしゃべろ」
「そうだ、一応その時は偽名にしとけ。キルクルは、キル・ナイト、クロウズは、スペル・スペイ、ギルは、シュガー・パウダー」
「ジャックル、どこからそんな名前になったんだ?」
「モルフォからだ」
 辺りに沈黙が流れた。
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ソレヲトメルコトハデキナイ

このページについて
掲載号
週刊チャオ第129号
ページ番号
10 / 14
この作品について
タイトル
usuallydays
作者
バロン
初回掲載
週刊チャオ第127号
最終掲載
週刊チャオ第131号
連載期間
約29日