第十六話
~個室にて~
スイマは早くも眠っていた
ウォッチ 「ぶえぇきしょーい!」
アルティメット 「くしゅんっ・・・誰か僕の噂してるのかな?ウォッチ君、それにしても大きいくしゃみだね」
ウォッチ 「ハハハハハハハハハ・・・ぶえぇぇぇきしょーい!!!」
チェスの担当している距離1キロからの射撃 (15発中10発命中で進む)では・・・
チェス 「・・・・・的じゃねぇのか~!?」
トマ 「はい!的ではなくロボット型の狼を10匹打ってください!線から出てはいけません」
ロボットとは思えないリアルな狼が1キロ先で駆け回っている
先にきたチャオは早くも打ち始めている
チェス 「やべぇ!といっても焦っちゃいけねえ・・・まず試し打ち~♪」
チェスはルークバルカンを構える
1キロ先には届いたもののロボ狼には当たらなかった
先にきていたチャオも悪戦苦闘しているようだ
カク 「ぬうぅ・・・此処からあそこまで届くには時間がかかる・・・」
チェス 「だったら狼の場所を先読みして打ちゃあいいんだ~!」
改めて銃を構える
チェス (・・・しかしあのロボット狼はまるで俺の動きを見てうごいているようだ・・・もしかして!)
チェスは2発目を打った
数匹のロボ狼は簡単に避けたが弾の方向が変わった
ギャウッ!
1匹のロボ狼が倒れた
チェス 「やっぱり。あの狼は動きを読んで移動してるな~」
カク 「そうみたいだ・・・な!」
カクはそういうと一気に弾を撃ち始めた
弾は3発がはずれ、あとの5発はロボ狼に当たったようだ
トマ 「カク選手、8発の弾をうち5発命中しました!しかし今度はずしたら後がない!」
カク 「あと5発は確実に狼に当てなきゃいけねぇのか・・・ヤバイな」
チェス 「ドジ踏んでやんの♪」
チェスは変化球を3発打ちロボ狼に命中させた
トマ 「チェス選手、3発命中です!」
笑みを浮かべたチェスはもう2発弾を打った
カク 「!? 血・・・?」
弾には血が付いていた
変化球は2発とも当たったがチェスの様子がおかしい
ルークバルカンから何かが1滴垂れてきた
それは血だった
チェス 「へへ、やっぱり10発はつれぇや~」
すると血はどんどん流れ出てきた
ドリーム 「・・・やはり・・か」
ウォッチ 「どういう事だ?」
アルティメット 「あのルークバルカンは弾を打つと少し腕に負担が掛かるんだ。変化球は通常の弾より負担が何倍も掛かる。普通に弾を撃った時と変化球を打った時のルークバルカンの様子、違ったでしょ?」
ウォッチ 「そういえば・・・。つまり通常の倍の負担が掛かる変化球を連続で打つとチェスの手には何十倍の負担が掛かると言うことか」
ドリーム 「そういう事だ。あと4発持つかどうか・・・」
チェス 「うらああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
チェスは変化球を2発撃った
1発は命中、もう1発はもう1匹の狼をかすった
チェス 「ぐううぅぅぅ・・・」
血は止まらない
カク 「大丈夫か!?」
チェス 「これを習得するためにしてきた事よりは・・・全然痛くない!」
チェスは3発を撃った
2匹に命中するが1匹には当たらない
あとから来たチャオ達も心配そうにチェスを見つめている
チェス 「痛てててててててて・・・ラストォッ!」
残りの2発を夥しい血を流しながらチェスは撃った
ギャウウゥゥゥゥゥ!
1発は外れたがもう1発は見事に命中したようだ
チェス 「流石ルークだぜ。お疲れ~」
チェスはルークバルカンを着けたままテンテンにバトンを渡した
続く