第４話　法律？　何それ？　おいしいの？

というわけでその後の事を速さを重視してとっとと説明してしまおう。

知っての通り、ガイア氏から華麗に銃を押し付けられたチャオベエ君（弾薬空）。そこへ謀ったかのようにやってきた我等が（？）オニチャオ警察官。

言ってみれば↓

警察＞銃刀法違反＞ガイアの頭脳＞＞＞＞超えられない壁＞＞＞＞＞＞チャオベエの運


「ど、どしたチャオ？　チャオの足にまだちょっとだけこびりついてるガムが欲しいチャオか？」
「いや、いらないな」

一刀両断。警察のオーラは増し増しだーと言わんばかりに強大になっていきます。（きっとそう見えるだけ）
まるでドット単位で移動してるかのようにじりじりと迫る警察。そしてじりじりと後ろに下がるチャオベエ君。

「この銃刀法違反の世の中、どっからどう見ても実銃を持ち合わせている貧相なチャオが目の前にいる。これはこのくだらぬ世の中に喧嘩を売ってると解釈していいのだな」

解釈するのは別段構わん。だがあんた、その台詞は警察官か？　それにくだらぬってなんぞ。

「いやぁ、そのぉ……」
「これは見過ごすワケにはいかない」
どんどんオーラの色が変わる警察官、それはまるで戦国時代の武士を思わせるかのような。

そしてその警察は叫んだっ！！

「我が水鉄刀の錆にしてくれるっ！！」
「あんたも銃刀法違反チャオーっ！！」
本当に武士かよあんた。しかも何だよ水鉄刀って。水に浸けた鉄で作った刀か？　とっくに錆びてんじゃねーのかよ。
「ふっ、それは違うぞ筆者冬木野。水に浸けた鉄、つまり水にぬれても錆びる事はない。すでに錆びているのだからな」
やっぱ錆びてんじゃん。

「お、おのれ！　権力に埋もれた銃刀法違反の警察官め！　そんな刀なんかへし折ってやるチャオ！」
「ふ、我が刀の切れ味を見て恐怖するがいい！」
どんどん古臭い口調になる警察官相手に、果たして勝てるのかチャオベエ。賭け金は１００円単位で承りますぞ読者の皆様。






その様子を、遠くのどこぞのビルっぽい屋上から双眼鏡で眺める１匹のチャオがいました。
その姿、まさかのまさか、ヒーローチャオです。ひょっとしてコイツか？　いなくなったチャオって。


「……馬鹿みたい」
二酸化炭素を吐くついでのついで、そんな台詞を吐きました。
「１日彼女の言葉一つで、こんな争いを作り出すなんて」

は？　おい、いま何つったこの猫被ったヒーローチャオは？
「大した事は言ってないわ。見たままを言っただけよ、筆者冬木野」
だそうです。確かに１日彼女の言葉一つでここまで発展するとは予想もしなかったが、どうなんだこれ。
「最近の人間やチャオって、ここまで下等だったのね。知らなかったわ。ちょうどいい資料だこと」
おいおい、そこまでにしませんかねヒーローチャオさんよぉ。読者の反感買っちまうぜ？
「あら、あそこでも人間同士が争ってる」
華麗に無視るってどうよ？
「……うふふ」

そのちょっとした大規模な争いを、ニヤニヤと遠距離撮影用のカメラで収め始めたヒーローチャオ。ひょっとして、この争いの根源はコイツ自身が謀ったものなのだろうか？
……まぁ、わしゃ知らん。所詮リレー小説だｓ（ｒｙ




さて、猫被った奴から離れて、ちとチャオベエと武士の戦いを見てみましょう。
この武士警官の刀、驚いた事にいくらブンブン振り回しても折れる気配が一向にありません。これはどうしたことか。本当に錆び付いてるワケじゃないのか？　逆に硬くなるっけ？　覚えてないなぁ。
おかげさまでチャオベエはそれを必死に避ける事に専念しています。得に戦況が変わるような空気はありません。


「く、くそ！　こら筆者冬木野！　何とかするチャオ！」
無茶言うでねぇよ。つかさっきから筆者冬木野うるせぇ。フルネーム呼びみたいじゃんか、「筆者　冬木野」って。嫌らしいわ。
「はっはっはぁ！　筆者冬木野も、どうやら我に味方したようだな！　これは天下の証！」
いや、誰にも味方した覚えねぇし。つかうるせぇっつってんだろ。

「こら、そこのエセ警官！　今すぐその子から離れなさい！」
どこかの誰かの声が、どこかから聞こえてきました。少女の声でしょうか？
その声に驚き、チャオベエと（謎の少女の声曰く）エセ警官が動きを止め、辺りを見回します。

「罪の無いチャオがやられようとしている所を、私が見過ごすワケがない！」
じゃあ最初から出てきてくれ。
「先帝、筆者冬木野の無念を晴らす為にっ！　私は今、戦場に出る！」
え、ナニソレ？　私が死んだみたいな言い方しないでいただけますか？　なぁなぁ。