~太陽編~第六十三話 瞬間侍!勝負はスピード対決
クルトはいざというときに進化体制に入る。
シール「ばかめ。身動きが取れない状態だ!」
闇の矢を打ちまくるシール。一方、クルトを覆うマユは、傷一つ無い。
クルト「(・・・・・・・・・)」
静かな沈黙が何分か続いた。その後、マユはどんどん薄くなる。
シール「フ・・・矢の翻弄!」
矢を連射して、自分の姿をくらます作戦で、シールは隠れる。
それと同時に、クルトのマユは消える。
クルト「・・・・・・・・」
刀を一振りすると、光の波動で矢は消え、シールは身を隠せなくなる。
シール「なにをやった・・・・?」
クルト「・・・・・・・・・・・・」
一瞬のうちにクルトの右腕は消えてしまった。いや、浄化された。
シール「貴様・・・・その姿・・・・」
クルト「僕にも分からない。が、感じる。・・自分の体に流れ込む、力を!」
ものすごい速さで、シールの周りを旋回したクルトは、ジャンプする。
シール「空中なら、狙い打つことができる!」
闇の矢はクルトをめがけ、一直線に飛ぶ。
クルト「セント・ライト・カーズ!」
輝く光の玉が何個も作り出され、闇の矢は落ち、シールは視界が見えなくなる。
シール「く・・・こんな光・・・」
クルト「光の数だけ倍増する技。シャイニング―」
周りに飛び散る光。その数々が、光の剣、アレイアへ集まる。
シール「見えた!そこだぁぁぁ!」
シールは闇の矢を打つ。
クルト「ゲイザー!」
溜めた光を、一気に放出し、闇は全て浄化される。しかし、矢は止まらず、クルトの左目を切裂く。
シール「俺は・・肉体が滅びようとも・・・あの方に・・・服従す・・」
体は全て浄化され、跡形もなくなる。
クルト「いそ・・・ぐぅ・・・左目が・・・」
その場に倒れこんでしまったクルトは、風の音と共に、サンを応援していた・・・
ハーバー「来ませんねサン選手!不戦敗かぁ!?」
会場が沸き立つ。
ダート「あいつのことだ。きっとくる。」
精神統一をしているダート。サンは今、危機に陥っている。
サン「足が―シールの矢があたった・・・闇の力が・・・」
並みのチャオだったら動けない傷を、サンはこらえて会場へ向かっている。
(行きたいか・・・)
サン「!?」
あの声。ゴスト戦で聞こえたあの声だ。
(足の傷、直してやっても良い。)
次第に声は強まる。
サン「心に話しかけているのか・・?近くにいるんだろ?」
(あぁ、だが、私の姿を見られては困る。そこで、寝てもらう。)
声の所々に咳が聞こえた。
サン「寝る・・・か・・・・・限界・・・だ・・・」
倒れようとするサンを、謎のチャオが抱える。
???「全く、月の子といい、無理をするものだ。」
謎のチャオは治療を始める。
続く