~月編~第六十五話 自分自身との勝負
黒チャオ達を抜け、宝と、政府を目指すムーンたち。
バレム「見ろ!この先に大きな大樹がある。」
ムーン「高いなぁ。」
地上何千、あるいは何万、何千万、それほど高い木なのだ。
ティル「登ってみる?」
ガルズ「先に行くぞ。」
ひとりでに助走を付けて走ってしまうガルズ。
ゼイン「俺も行くぜ!」
バレム「わしもいこう。」
スター「僕も行かせてもらいます。」
三人同時に大樹を登る。
ティル「あ~あ、元気だな。あたしも行くねムーン!」
ムーン「みんなぁ・・・・まぁいいや。とりあえずこっちの影の道を行こう。」
ちょっとした隙間の道を、ムーンは歩いていく。
(きたか・・・)
ムーン「扉!?」
目の前にいきなり大きな扉が出現した。
(最後の試練・・・お前が受けるか?)
ムーン「これで最後、うん!受ける!」
自信満々に言うムーンだが・・・
(内容は・・自分自身と戦うのだ。)
ムーン「僕が僕と?」
(そう。さて、いくぞ。は!)
扉の方面から光がムーンを照らす。ムーンの影が伸び、ムーンの姿になる。
ムーン「!?」
?ムーン「久しぶりだなご主人様よぅ!」
驚いた。その姿は、闇状態のムーンなのだから。
ムーン「お前と勝負しろっていうのか・・いくよ!」
闇ムーン「へ、ダーク・クレセント・サンダー!」
月剣、ミラフォースから、悪魔の稲妻の波動が放たれる。
ムーン「クレセント・サンダー―逆流!」
相手の稲妻を、回転させ、逆流させる。すると、クレセントサンダーもろとも、闇ムーンに向かう。
闇ムーン「じゃ、本番といこうか。ダーク・アルティメット・ボルテム!」
ムーン「究極技か!アルティメット・ボルテム!」
稲妻VS闇稲妻のぶつかり合いは、相殺した。
闇ムーン「ダーク・アルティメット―」
ムーン「アルティメット―」
闇ムーン&ムーン「ボルテクス!」
電撃竜巻と闇電撃竜巻のぶつかり合いも相殺した。
闇ムーン「ほぅ!なら、これでどうだ?ダークネス・ライトニング!」
周りに放たれる暗黒の稲妻が、ムーンを襲う!
ムーン「ぐ、手が動かない、いや、動かせない。」
闇ムーン「とどめだ!ダーク・ムーン・ブレード!」
突き刺すように剣を向けて特攻する!
(闇は光にて浄化せよ・・・・)
ムーン「え!?今の声・・・・」
(闇は光で照らす。私にできるのだから、お前にできるはず。)
その声は何処か懐かしい、ぬくもりのある声だ。
闇ムーン「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ムーン「そうか・・・闇は光で照らす!はぁぁぁぁあ!!!!」
そのとき、場が一瞬輝いた。光が収まると、闇ムーンは消えかかっていた。
闇ムーン「く・・・まさか・・おまえ・・が・・」
ムーン「(なんなんだよ・・・この力・・・・・・)」
(試練をクリアしたようだな。さぁとおるが良い!)
大きな音を立て、扉は開く。
続く