~月編~第六十三話 知の試練 闘の試練
扉の前で試練情報を待つムーンたち。さて、次の試練は?
(試練内容は、知の試練!)
ムーン「知の試練?」
首をかしげながら言うムーンに、声はこう響く。
(そう。知恵を確めるのだ。さぁ、みんなもやってみよう!)
一、下のチャオとチャオ。どちらが先にチャオガーデンへ着くでしょう?
1、チャオ「僕は、家から三キロはなれたところに、チャオガーデンがあるチャオ。」
2、チャオ「僕は、家から五キロはなれたところにチャオガーデンがあるチャオ。」
(このもんだいはひっかけだ。)
ガルズ「どっちも同じだろ?」
余裕に答えるガルズは、半目になっている。
(なぜかなぁ?)
ガルズ「三や五キロは縦の長さ、つまり高さ。チャオガーデンには岩山がある。そこに家がある。」
(く、我の負けか・・・・)
ゼイン「とおしてもらうぜ!」
(う、うわぁぁぁ!あけないでくれぇ!)
扉は完全に開き、霧はなくなったものの、今度は嫌な「雰囲気」が漂っていた。
スター「妙な感じがします。」
バレム「なにかでるのかのぉ。」
と、嫌な雰囲気が強くなったときに、前に扉が現れた。
ティル「大きな扉だなァ。」
(フ・・お前らか。試練を受けに来たのだな?)
ゼイン「あぁ!そうだ!」
ゼインはちょっとかれた声で言う。
(試練は、闘の試練!)
ムーン「誰かと戦うの?」
(否。サンドバッグを一万回叩くのだ。)
一同全員、あきれた表情を浮かべる。
ゼイン「俺がやってやろうじゃないの!」
剣を構えたゼインは、突然出現したサンドバッグに向かって走る。
バレム「こんなせまいところで技をかますで無いぞ。」
ゼイン「クリティカル・トリック!連続版!」
サンドバッグはずたずたに引き裂かれた。
(強度に問題があったか、よかろう、ゆくがよい。)
ティル「さぁ、いこ!」
(扉は開けないでくれぇ!)
扉は開き、どんよりとした空気がたちまち浄化される。
スター「この先、どんな試練があるのでしょう?」
ガルズ「どんな試練があろうが、勝つのみだ。」
続く