~月編~第五十六話 海の王
ムーン達は、バレムを仲間として、ソードパークへ向かおうとする、船の中だった。
ムーン「ソードパークへはどのくらいでつくの?」
ムーンがバレムにたずねる。
バレム「おそらく二日間はかかるだろう。それにここら辺には・・」
ムーン「ここらへんには?」
バレム「「海の王」と呼ばれる者がおるんじゃ。そいつが出てくるとやばい。」
バレムは立派なひげを閉じこませながら言う。
ムーン「大丈夫だよ。いざとなったらこの僕が・・・・」
「ガコン」と音が鳴り、急に海が荒れてきた。
ゼイン「やばいぜ!急に海の様子がおかしくなってきやがった!」
スター「今、船乗員が帆を降ろしてるところですよ!」
バレム「いかん!このままでは飲み込まれてしまうぞ!」
船が激しく揺れ、唸りが聞こえた。と思うと、船は海底に沈んでしまった。
ムーンは気づいたら、妙な島へたどり着いていた。
ムーン「ここは?みんなは?」
バレム「気づいたか。どうやらソードパークへはついたらしい・・・が、皆の消息は不明じゃ。」
ムーン「誰か来る!」
ムーンたちの真正面は、霧がかかって見えないが、影は見えた。
????「やっときてくださいましたのね。ムーン様・・・」
ムーン「あなたは・・・誰?」
霧の中から現れたチャオは、綺麗なエメラルドの体を輝かせている。
フェアル「私、フェアルと申します。ご存知かと思いますが、我が息子、グロウの母です。」
ムーン「グロウの!?」
バレム「航海途中でムーンが話したグロウか!?」
フェアル「見て分かると思いますが、私は既に亡くなっています。」
フェアルの体が薄れていくのが分かった。
ムーン「何か頼みごとでも?」
フェアル「奥へ進むと、火山があります。そこの最上部には・・・」
フェアルの体はもう限界寸前だ。
ムーン「最上部には・・・?」
フェアル「・・封・・・印・・石・・が・・それをとって下さい・・・」
バレム「承知した。ワシらが必ず取ってやる。それで何かが起こるのだな?」
フェアルはうなずくと、消えていく。
バレム「心残りがなくなったんだろう。さて、いくぞムーン!」
ムーン「うん!」
ムーン達は火山へ向かう。
???「ククク・・・生け贄どもめ・・・せいぜいがんばるがいい!」
続く