~月編~第五十三話 太刀を持つのは・・
サンとの戦いを終え、政府へと向かうムーン一行。
ゼイン「地図を見ると、ここから先に一つだけ、町があるな。」
スター「大都会って、来たことないんですよね。」
スターは期待に満ち溢れている。
ムーン「大都会。バラン。犯罪が多そうな街だね。でも・・・・楽しそう♪」
ムーンは、一匹だけ道を、大都会に向けてはしっていく。
そこで、二匹のチャオが目の前に現れた。
????「おい!そこの女!その刀をよこせ!」
???「いや!絶対渡すもんか!」
一匹のチャオは、太刀をしょって、もう一匹のチャオは、剣を腰にかけている。
????「フ・・・ならいくぜ!奥義・・バーストクラッシュ!」
剣から、波動が放たれる。
ムーン「はぁ!」
キリィィィィィン!!波動はミラフォースによってはじかれる。
????「お前は!?・・まぁいい。邪魔をするなら排除する。」
ムーン「雑魚め・・・消えうせろ・・・奥義・アルティメットボルテクス!!」
雷の竜巻が、回転しながら一匹のチャオを貫く。
????「たえきれねえ!逃げろ~~~~!!」
チャオは逃げ足だけ速いらしく、とっとと都会へ行ってしまった。
???「ありがと!おかげで助かった!そうだ!自己紹介がまだだったな。あたしは「ティル」!あなたは?」
ムーン「僕はムーン。政府を目指してるんだけど・・・あ!きた!」
そこへ、遅れていたゼインとスターが駆けつける。
ゼイン「俺はゼイン。」
スター「僕はスターです。」
ティル「よろしく!で?政府目指してるんでしょ?」
ティルはムーンに話しかける。
ムーン「うん?そうだけど・・・」
ティル「バランにあたしのおじいちゃんがいるから、ついてきて。政府関係の仕事をしてたから、詳しいはずだよ。」
ゼイン「恩にきるぜ!」
ティルは大都会へ向けて走っていく。ムーンたちもティルに続く。
ムーン「ここが大都会・バラン・・・」
ティル「こっちだよ!」
ティルが指差した先は、狭く、とおれるか通れないかぐらいの、隙間だった。
スター「この先にあるんですか?」
ティル「そう。ついた!」
みたところこの大都会には似合わない、小さな一軒家だった。
ムーン「これが君の家?小さいね。」
ティル「君じゃなくてティルでいいよ。おじ~~~いちゃ~~~ん!!」
ティルは大声で叫ぶ。
???「ティルか・・・久しぶりじゃのう・・・そこの連れは?」
ティル「ムーンに、ゼインに、スター!襲われてるあたしを助けてくれたんだ。」
ドウル「そうか・・・わしはドウル。昔は政府で働いていたんじゃがのう。いまはもう疲れきって・・・」
ムーン「それです!」
ムーンはいきなり大声を出す。
ティル「そうだ。おじいちゃんに、政府の話を聞きたいらしいよ。」
ドウル「そうか・・・ならあがりなされ・・・」
ドウルに続き、家の中へと入っていく。
ティル「二回があたしの部屋。あたしはそこへいるからね。勝手に入るなよ。」
ティルは階段を上がり、二階へと行く。
ドウル「政府は、とてもいい施設のようなもんなんじゃが、裏では、ある組織との密約を交わしていたんじゃ。」
ムーン「あの組織のことか・・・」
ドウル「それは・・一年に一度ある、巨大な爆発を利用し、民の力を奪う・・・それは、知らない間に行われる・・だから、気づかないんじゃよ。全ての民が爆発を見に集まるわけではないため、わしらは力を奪われなかったが・・・あいつの・・・ティルの父親がな・・奪われてしまったんじゃ。ティルの前では、父親の話はしないでおくれ。わしからはこれぐらいじゃ。」
スター「どうもありがとうございます。」
ムーン達はティルの部屋、二階へと上がり、部屋に入る。
ティル「あぁ・・・いらっしゃい。なんかよう?」
ムーン「いや・・・ちょっとね。」
数分の沈黙の後、ティルが口を開く。
ティル「ムーン・・・お父さんは・・いい人?」
ムーン「!!」
ムーンは驚いた。さっき父親の話はするなといわれたばかりなのに、相手からはなしてくるんだから。
ムーン「(そういえば・・・この子の身振り、どこかで・・・)うん。とってもいい人だよ。」
ティル「そう・・よし!あたしも連れてって!」
ゼイン「お・・おい!お前戦闘タイプじゃないだろ!」
ティル「背中にしょってあるこの太刀・・・あたしの父さんの。だけど、この太刀は、ある金属でできてるんだって。今はあたしの。だから・・・あたしも強いよ?」
ムーン「じゃあ決まりだね。よし!とりあえず政府へ・・・」
ズガアアアアアアアン!!!!
スター「なにが起こってるんですか!?」
ゼイン「まずい!そとへでろ!」
外へ出たムーン達は、とんでもない光景を目にする。
続く