5話地図にない村
エッジとマイは森に囲まれた地図にものってない小さな村でチャオを探していた。
しかしどの建物の中を覗いても、チャオはいなかった。
エッジ「どこにもいね~な~」
マイ「あそこは?」
マイが指さしたのは村を入った時にも疑問に思っていたあの建物だった。
エッジ達はその建物にむけて歩いていった。
中を覗いてみるとかなりのチャオがその中に集まっていた。
マイ「やったぁ チャオがたくさんいるね」
エッジ「でも何してるか知らねぇけど 入りにくい雰囲気だな。」
チャオがひとり前に立っていて、その少し手前から20匹ほどのチャオがならんで椅子に座っていた。
エッジ(?? いったい何して・・)
マイ「エッジ来て 来て~」
エッジ「どうした?」
マイは建物の入り口の裏側にいた。エッジは呼ばれて来てみるとマイが実のついた木を揺らしていた。
たくさん実は生っているが、揺らす程度じゃ落ちない。
エッジは少し黙って実を見ていた。
あの実は食えるな・・
エッジが地面を蹴って高く飛び、建物の一番上に着地した。2~3階くらいの高さを軽く飛んだ。
マイは下でいきなりエッジが横からあんなとこに移動したので驚いている。
エッジはそのまま手を伸ばすと簡単に実がとれた。
一口たべてみると、甘さが口にひろがっていった。
もう1個実をとると、下で羨ましそうに見ているマイの所に落とした。
マイもそれをキャッチすると実を食べ始める。
エッジ達はしばらく実を食べていた。
ここの実は熟していて甘く、何度たべても飽きなかった。
エッジが建物の上から入り口側の方を見てみると、建物からたくさんのチャオが出ていっていた。
いったいこの建物の中で何をしてたんだ?
様子を見にいこうと立ち上がると、エッジの建っていた所が崩れた。
エッジ「!?」
エッジは手に食べ掛けの実を持ちながら建物の天井をつきやぶり、中へと落ちていった。
しかもいきなりの事なので着地が失敗して背中を強く打った。
エッジ「痛て!」
エッジは痛む部分を気にしながらも、建物の中の様子を見わたしてみた。
??「あの~ 大丈夫ですか?」
エッジの後ろにひとりのチャオが立っていた。
あわててエッジがそのチャオの方を見る。
??「どこか怪我しませんでした?。」
エッジ「ちょっと背中を打って・・・ 痛て!」
??「ちょっと待っててください」
そういうとそのチャオは奥にはいっていった。
エッジはもういちど建物の中を見渡す。 ここは・・礼拝堂だ!!
??「お待たせしました。 背中みせてください」
そういうと背中に何かを貼った。
エッジ「何貼ったんだ?」
??「これですか?これは湿布です。近くの森の薬草で作ったんです。 え~と?」
エッジ「俺はエッジ。」
??「私はリコです。」
名前や見た目からしてこの子は女の子だろう、しゃべり方もとても丁寧だ。
エッジはそんなことを考えていた !
エッジ「あ! 天井の事は本当にごめん。じゃぁな」
リコ「あの・・木の実・・」
エッジはダッシュでその礼拝堂を後にしていった。
リコは食べ掛けの実を渡そうとしたが、あっという間に外へと走っていった。
エッジがマイの元に帰ると、マイはエッジの事を忘れて先に寝ていた。
・・まぁ無理もないか。
エッジはマイの寝顔を覗いた。とても気持ちよさそうだ。
ここは天然の芝が生えていて横になるととても気持ちがいい。
エッジも木陰に入ってマイと同じように横になって目をつぶった。