第27話「最後のダークコーズ」前編

一方、シルバーは・・・

僕は、あの長い廊下を抜け、いつもダークコーズが現われる広い部屋に来た。
だけど・・・、ダークコーズが現われる気配は無かった。
何か企んでいるのかな・・・?
そんな事を考えながら、次の部屋へと進んだ。

それにしてもこの神殿、広すぎだぁ・・・。
魔法で何か細工がしてあるのかも。

シルバー「あいたっ!」
ずっと俯いて歩いていた僕は、何かにぶつかってしりもちをついた。
何にぶつかったのかを確かめるために、僕は顔を上げた。

シルバー「えっ!?」

僕の眼に映ったのは、今までとは少し違う扉だった。
僕は慌てて後ろを見た。
今までの廊下より、かなり短くなっている。
そして、もう一度前にある扉に振り返った。
その扉は、今までのと比べて、凄く豪華に見えたんだ。

シルバー「・・・ってことは・・・。」
もしかしたらこの先に、ダークカオスが・・・?
そう考えたら、今更なんだけど・・・この先に行くのが・・・怖い・・。
でっでも!行かないと・・・。
僕はそぉ~っと扉を開けた。そっと開けたつもりでも、ギギギギギィっと音を立てる。

シルバー「・・・・・。」
僕の前に居るのは・・・椅子に腰掛けるダークカオス。
その右隣に、エンジェルストーンとマスターストーンとデビルストーンが置かれていた。
ダークカオスが、僕が来たことを確認すると、フッと笑った。

ダークカオス「貴様がシルバーか。俺の野望を阻止しようとする愚か者め・・・。俺に逆らうとどうなるか教えてやろう・・・。」
そう言うと、ダークカオスは指(あるの?)を鳴らした。
すると、僕の目の前に、会った事のあるダークチャオが現われた。
最後のダークコーズ、チャドウだ・・・。

チャドウ「君の相手はこの僕だ。・・・君がここまで来たということは、ツヤロン達、しくじったのか・・・。まぁいい。僕がダークカオス様をお守りする。君は僕が始末する!」
シルバー「僕だってもう覚悟は出来てる。絶対負けないよ・・・。」
すると、チャドウは一歩下がって言った。

チャドウ「闇の力を思い知れ・・・。゛ダークフォース〝!!」
そう言うと、チャドウの上空に、黒い穴が現われた。
その黒い穴から、無数の矢が飛んで来た。
よーし、こっちだって!

シルバー「聖なる光は闇を照らす。゛ホーリーボール″!!」
僕がそう叫ぶと、僕の頭上に大きな光の玉が現われた。
それを取り囲むようにして、小さな光の玉が数個、ぐるぐる回っている。
黒い穴から無数の矢が飛んで来るのと同時に、小さな玉も矢に向かって飛んで行った。
光も闇も、一歩も譲らない。

チャドウ「フッ・・・。さすが究極魔法を使えるだけはあるな。そう簡単にやられはしない、か・・・。だが、油断するなよ。」
シルバー「油断なんか・・・しないよ。」
油断なんか絶対しない。僕は、必ず取り戻すんだ!エンジェルストーンとマスターストーンを!

シルバー「まだまだっ!゛セイントビーム″!」
僕は片手を前に出した。するとその片手から、青白い、光のビームが出てきた。
それをジャンプして軽がると避けるチャドウ。
やっぱり避けられちゃうなぁ・・・。

チャドウ「取って置きの魔法があるんだ。試してみるか・・・?」
チャドウは不敵な笑みを浮かべながらそう言った。
チャドウは闇属性だから、なのかな?チャドウと話してると、なんだか気分が暗くなっちゃう・・・。
・・・・やな予感がする・・・。
後編へ続く☆

このページについて
掲載号
週刊チャオ第36号
ページ番号
40 / 47
この作品について
タイトル
取り戻せ!エンジェルストーンとマスターストーン
作者
フライヤ(ふりゃ)
初回掲載
2002年7月11日
最終掲載
週刊チャオ第39号
連載期間
約4ヵ月23日