第26話「チャサリンの試練」前編

私たちが扉を開けると、そこには、見覚えのある人影があった・・・。
????「久しぶりですね、チャサリン・・・。」
彼女の名前は・・・ファシファ。
以前、私と戦ったあの子・・・。

シルバー「君は確か・・・。」
ファシファ「ファシファです。」
ファシファはそう言いながら、私たちに近づいて来た。
ファシファ「私は、チャサリンとの決着をつけるために来ました。覚悟は良いですか・・・?」
シルバー「い、いきなり何言って・・・。」
チャサリン「・・・いいわ。決着をつけましょう・・・。」
シルバー「えっ・・・!?」

私も・・・ファシファと同じ事考えてた。
この前は、中途半端に終わっちゃったからね・・・。だから、決着をつけなくっちゃ!
私の方を驚いた表情で見ているシルバーに、私は微笑みかけた。
チャサリン「シルバー、最後を頼むわね!」
シルバー「・・・う、ん・・。」

私だってシルバーと別れるのは、辛いよ・・・?でも、いつかはこうなっちゃうんだよ・・・。2人で戦えば・・・って言われそうだけど、ここで二人ともやられたら・・・・。
・・・シルバー。最後まで進むのはやっぱり・・・貴方が一番相応しいわ。責任重大だけど・・・。だからこそ、シルバーがやるのよ。

チャサリン「ほらほら。最後までしっかりやんないと~。」
シルバー「・・・そうだよね。僕、頑張るから・・・チャサリンも、絶対勝ってね!」
そして、先に進んでいったのは、シルバー1人になったの・・・。
さっきから黙って話を聞いていたファシファが、口を開いた。

ファシファ「心の準備は出来ましたか?」
チャサリン「はいっ!完璧です!」
ファシファって敬語使うから、私までつられちゃうのよね・・・。
なんか私、下っ端みたいだよ~。
はっ!今はそんな事言ってる場合じゃ無いよね!

チャサリン「それでは遠慮なく行くよ~!゛メガスプラッシュ〝!」
私がそう唱えると、ファシファの足元から氷の柱が突き出てきた。
それと同時に、ファシファが飛び上がった・・・。
あ~・・・。ファシファって飛べるんだよね・・・。忘れてたぁ・・・。
ファシファ「残念でしたね。私は飛べるのですよ・・・。だから、大体の魔法は避けちゃいますよ~。」
ファシファは不敵な笑みを浮かべながらそう言った。

チャサリン「う~・・・。でもっ今度こそ!゛ウォーターリング〝!」
私はそう言いながら、両手を挙げる。
すると、水でできた大きなリングが上空に現われた。
チャサリン「いっけー!」
私は挙げた両手を勢い良く振り下ろした。

ファシファ「ひっ!!」
ファシファは小さな悲鳴を上げた。
ファシファをそうさせるものは、ファシファに向かって飛んできている、私がさっき出した水のリング。
そのリングが、ファシファの右腕に当たった。
その拍子に、ファシファはバランスを崩しちゃったみたい。
ファシファ「きゃあっ!!」
バランスを崩したファシファは、地上に向かって落ちていき、地面にドサッと落ちちゃった!

だ、大丈夫なのかな・・・?
敵の心配をするのはおかしいけど・・・。
チャサリン「・・・・?」
あれ・・・?ファシファが倒れたまま動かない・・・!?
後編へ続く☆

このページについて
掲載号
週刊チャオ第35号
ページ番号
38 / 47
この作品について
タイトル
取り戻せ!エンジェルストーンとマスターストーン
作者
フライヤ(ふりゃ)
初回掲載
2002年7月11日
最終掲載
週刊チャオ第39号
連載期間
約4ヵ月23日