第25話「女の戦い」後編
でも、まだ意識はあるみたい。
チャルルン「はぁ・・・。アンタ、なかなかやるわね・・・。見直したわ・・・。」
ゆっくりと体を起こしながらそう言った。
チャローズ「でも・・・、ちょっとやりすぎたんじゃない・・・?」
チャルルン「バッカ、あたしは敵でしょ!?これぐらい、当たり前でしょーが・・・。」
チャルルンの最後のほうの言葉が、少し、泣きそうな声に聞こえたような気がした・・・。
チャローズ「・・・そだね。」
チャルルン「さ、行きなさい・・・。あたしの負けだわ・・。アンタの仲間が・・・待ってるんでしょ・・・?」
しゃがんでたローちゃんは、すくっと立ち上がった。
チャローズ「うん・・・。行かなきゃね。」
チャルルン「ほらぁ~。元気出しなさい!あたしは大丈夫だからさっ!」
そう言いながらよろよろと立ち上がる。
チャローズ「無理・・・してるでしょ・・。ま、本人が言うんだから大丈夫よね!じゃあ、行ってくるわ!」
そう言って次の部屋へと急いだ。
その時チャルルンが呟いた言葉、聞こえちゃったんだよね・・・。
「でも、アンタなんかにダークカオス様は倒せないわよ・・・。」
チャルルンはそう言ってた。
でもっ、ローちゃん達は必ずやり遂げるよ!
見てなさい、チャルルン!
そのちょっと前、シルバーとチャサリンは・・・
私達は今、もうお馴染みの、あの長い廊下に居る。
ただ、今までと違ってまったく周りが見えないぐらい暗いの・・・。
私・・・なんとなく分かったわ。この神殿の廊下は、試練なんだと思うの。
そう、次の部屋へと進むための試練・・・。
シルバー「チャサリン。何も見えないまま進むのは、危険かもしれないよ・・・。」
う~ん。何か灯りはないのかしら・・・。
・・・あっ、そーだ!
チャサリン「ねぇ、シルバー。灯りを灯せばいいんでしょ?だったら、シルバーの光属性の魔法で、なんとかなると思うんだけど・・・。」
シルバー「あ、それいいかもしれないね。やってみるよ!・・・゛ライトボール〝!」
シルバーがそう言うと、私たちの前に、黄色く光る玉が現われた。
光の玉が現われたと同時に、あたりがふぁっと明るくなった。
チャサリン「やったね!シルバー☆」
シルバー「チャサリンのおかげだよ。」
シルバーはそう言って、私ににっこり笑いかけた。
チャサリン「困ったときはお互い様、でしょ?」
私もシルバーに笑いかけながらそう言った。
こんな事を話しながら、私たちは次の部屋への扉を開けた。
残るダークコーズは、後2人・・・。
続く☆